大林組は、低炭素型のコンクリートを橋梁向けのプレキャスト・プレストレスト・コンクリート(PCaPC)床版に適用できるように初期強度を高めた「クリーンクリートPC床版」を開発した。セメントの75%を高炉スラグ微粉末に置き換え、従来のPCaPC床版に比べて製造時のCO2排出量を67%削減できる。全国で進んでいる橋梁リニューアルをターゲットに、従来のRC製の床版を、より耐久性が高く低炭素型資材を採用したPCaPC床版に取り替えることにより、インフラ老朽化対策と低炭素化を両立して進める。
PCaPC床版は製造時にプレストレスを導入するためコンクリートが十分な強度を発現している必要がある。大林組の低炭素型コンクリートである「クリーンクリート」は通常のコンクリートと比べて初期強度の発現が遅く、工場で生産するPCaPC床版の製造サイクルが長くなるという課題があった。
今回開発したクリーンクリートPC床版は高炉スラグ微粉末と早強ポルトランドセメント、特殊混和剤を使用し、蒸気養生を行うことで初期強度を確保した。材料の配合や養生条件を工夫することで、通常のコンクリートと同等の製造サイクルを実現し、製造コストも従来と同水準に抑えている。
さらに、高炉スラグ微粉末を配合することによって、コンクリートの硬化体がより緻密になり、塩化物イオンの浸透が抑制される。海岸沿いや降雪地域に設置された場合に、海水の飛沫(ひまつ)や融雪剤に含まれる塩分によるコンクリートの劣化を防げる。塩害への抵抗性を示す塩化物イオンの見かけの拡散係数は、一般的なコンクリートと比較して約6分の1にまで低減している。
PCaPC床版は製造時にプレストレスを導入するためコンクリートが十分な強度を発現している必要がある。大林組の低炭素型コンクリートである「クリーンクリート」は通常のコンクリートと比べて初期強度の発現が遅く、工場で生産するPCaPC床版の製造サイクルが長くなるという課題があった。
今回開発したクリーンクリートPC床版は高炉スラグ微粉末と早強ポルトランドセメント、特殊混和剤を使用し、蒸気養生を行うことで初期強度を確保した。材料の配合や養生条件を工夫することで、通常のコンクリートと同等の製造サイクルを実現し、製造コストも従来と同水準に抑えている。
さらに、高炉スラグ微粉末を配合することによって、コンクリートの硬化体がより緻密になり、塩化物イオンの浸透が抑制される。海岸沿いや降雪地域に設置された場合に、海水の飛沫(ひまつ)や融雪剤に含まれる塩分によるコンクリートの劣化を防げる。塩害への抵抗性を示す塩化物イオンの見かけの拡散係数は、一般的なコンクリートと比較して約6分の1にまで低減している。