大和ハウス工業が2900億円を超える巨額を投じ、住友電設の株式公開買い付け(TOB)に着手した。データセンターの受注拡大に向け、施工力に定評のある同社を取り込み、施工体制を強化させる狙いがあるとされる◆非電力系でありながら長く存在感を発揮してきた老舗企業が買収される現実に、建設業が変革の渦中にあることを改めて実感する◆ところでこれからはブルーカラーの時代という。AI(人工知能)の台頭で職を追われるホワイトカラーが増える一方、代替されない技を持つ職人や技術者にスポットが当たりつつあるからだ◆現場で働く人がもてはやされることは喜ばしい。ただし尊厳が伴わない限り、それは「資源」に過ぎない。現場で働く全ての人々が、尊敬のまなざしで迎え入れられる日が訪れることを切に望む。













