千葉県の県庁舎再整備/本庁舎を大規模改修/執務機能は最大5.6万㎡ | 建設通信新聞Digital

11月18日 火曜日

関東・甲信越

千葉県の県庁舎再整備/本庁舎を大規模改修/執務機能は最大5.6万㎡

 千葉県総務部は11月17日、千葉市のホテルプラザ菜の花で「千葉県県庁舎等再整備基本構想・基本計画検討会議(座長・柳澤要千葉大大学院工学研究院教授)」の第2回会合を開いた。築後29年で、目標使用年数の使用が見込める本庁舎は大規模改修を採用する方針を固めた。会議では再整備後の県庁舎の規模や配置計画案について意見を交わした。執務機能の規模は計約3万9900㎡から最大約5万5900㎡を想定し、建物の配置パターンでは5案を示した。
 本庁舎の大規模改修では、主要設備も含めた改修とするほか、各庁舎と連携した配置や庁舎間を接続する通路を設置し機能性を向上させる。中庁舎などと建て替えの周期をずらすことで将来の行政ニーズの変化に対応した庁舎整備が可能となり、財政負担の平準化も期待できるという。
 建物配置パターンは▽別棟(順次建て替え)▽一体棟(高層)▽一体棟整備・南庁舎残置▽別棟(2棟同時施工)▽一体棟(低層)--の5案を示した。県庁舎(千葉市中央区市場町1-1)敷地内にある議会棟や中庁舎、南庁舎、南庁舎別館を建て替える。本庁舎の将来的な建て替えを見据えた整備用地も確保する。
 別棟(順次建て替え)は現在の南庁舎と別館の位置に21階建ての新庁舎を整備後、中庁舎の位置に7階建ての新議会棟を建設。現在の議会棟は解体して将来整備用地とする。各棟が近接し、低層部の一体的な利用ができる一方、整備期間には5案のうち最長の約13年を見込む。
 一体棟(高層)では、現在の南庁舎と別館の位置に行政機能と議会機能を備えた25階程度の新庁舎を建設する。議会棟と中庁舎の位置が将来整備用地となり、5案のうち最も広い空地となる。本庁舎との間に距離があることから庁舎間をつなぐデッキを建設する。整備期間は約10年。
 一体棟整備・南庁舎残置では、羽衣公園の位置に行政機能と議会機能を備えた20階程度の新庁舎を建設。議会棟と南庁舎別館は解体し、南庁舎は将来、単独で建て替える。将来整備用地は本庁舎と南庁舎の間に設け、羽衣公園は議会棟の位置に移設する。整備期間は約9年を見込む。
 別棟(2棟同時施工)では、現在の羽衣公園の位置に19階建ての新庁舎、南庁舎と別館の位置に6階建ての議会棟を同時に整備する。羽衣公園は議会棟に移設し、将来整備用地は本庁舎と新議会棟の間に設ける。整備期間は約10年。
 一体棟(低層)では、羽衣公園と南庁舎、別館の位置に14階程度の行政・議会機能を備えた新庁舎を整備する。羽衣公園は議会棟の位置に移設する。整備期間は約11年。
 整備コストは最も安価な一体棟整備・南庁舎残置を指数100とした場合、別棟(順次建て替え)は建設費105、維持費107、一体棟(高層)は建設費104、維持費105、別棟(2棟同時施工)と一体棟(低層)はともに建設費107、維持費108を見込む。
 「千葉県県庁舎等再整備基本構想・基本計画策定支援業務委託」は日建設計が担当している。