日立ら・AI Safetyソリューション初弾/危険箇所のQRカメラが認識音声で注意喚起/下旬から現場運用を開始 | 建設通信新聞Digital

11月19日 水曜日

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日立ら・AI Safetyソリューション初弾/危険箇所のQRカメラが認識音声で注意喚起/下旬から現場運用を開始

安全アラート機能のイメージ
 日立製作所と日立ビルシステムなどのグループ会社は、現場技術者向けに開発を進めている「AI(人工知能)Safetyソリューション」の初弾として、QRコード、ウエアラブルカメラ、スマートフォンの三つを活用して現場作業時に危険箇所を音声で事前通知する安全アラート機能を開発した。11月下旬から、ビルシステム事業の現場で運用を始める。
 日立製作所と、同社のコネクティブインダストリーズセクター(CIセクター)に所属する日立ビルシステム、日立ビルシステムエンジニアリング、沖縄日立、エレケアが共同で開発した。
 ヘルメットに装着するウェアラブルカメラで現場の危険箇所に設置されたサイネージのQRコードを読み取ることにより、スマートフォンから「開口部注意」などと音声で注意喚起を行う。作業者による指さし呼称に加え、スマートフォンの音声で危険箇所の再認識を促し、安全意識を高められる。
 このシステムは機能拡充を見据えた拡張性のある設計とし、ウエアラブルカメラで取得した情報をさまざまな安全施策に活用する予定だ。現場での運用開始に当たっては、一般の建物利用者らが映り込まないよう万全の注意を払うが、映り込んだ場合でも顔にマスク処理が自動で施されるようにするなど、プライバシー保護に十分配慮する。
 今後は、遠隔地にいる上司や熟練監督者が現場作業の状況を的確に把握した上で指示や助言を行えるよう、遠隔地から現場作業の映像をリアルタイムで確認できる仕組みの導入も目指す。