再検討へ会議発足/収支予測で慢性的赤字/笠岡市新病院 | 建設通信新聞Digital

11月30日 日曜日

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再検討へ会議発足/収支予測で慢性的赤字/笠岡市新病院

 岡山県笠岡市は、計画を進めている新病院建設事業について、7月に新病院建設後の収支計画シミュレーションを医業経営の専門家に委託し検証した結果、慢性的に多額の赤字が続く見込みとなり、現在の99床規模の建設ではその後の運営が難しく、持続可能な病院経営を行うための再検討が必要と判断した。2025年度内に関係者との協議・調整を行う検討会議(仮称)を立ち上げ、早期に市民病院の役割と方向性をまとめる方針だ。
 新病院建設を巡っては、昨年に基本計画の見直しを行い、建築費高騰などを加味した総事業費は約68億円となり、病床数は当初計画から変わらず99床、新病棟の規模は4階建て延べ7170㎡程度とした。設計は山田綜合設計・塩飽設計JVが担当。事業方式にはECI(施工予定技術者事前協議)を導入し、同病院建設工事実施設計技術協力業務を淺沼組に決め、26年2月の工事請負契約締結を目指して実施設計を進めてきた。
 収支計画シミュレーションでは、前年比で病床数稼働率が約2割減、外来患者数約1割減となったほか、医師や職員確保の見通しも立っていないなど、慢性的な赤字が続くことが浮き彫りになった。
 着工を目前に控えながらの事業再検討について、市は、このまま進めば市の財政を圧迫し、市民サービス全体に影響を与える恐れがあり、市にとって最適な医療機関となる形を見極める必要があると判断したとしている。
 再検討に当たっては、福山市民病院との機能分化・連携強化をはじめ、地元医療機関との連携を一層密にしながら病床数などを含めて市民病院の方向性を見直す。