九州建設業協会と九州地方整備局の意見交換会が10日、福岡市の八仙閣で開かれた=写真。建設業法改正に伴う適切な労務費の確保とダンピング(過度な安値受注)対策、猛暑対策などを中心に討議。協会側は、労務費などの明示に伴う事務負担の増加への懸念を示したほか、現場実態に見合った適正な歩掛かりの見直しを要望した。
例年は各県協会と個別に実施していたが、今回は同局の呼び掛けで合同開催とした。同局からは青野正志企画部長、長瀬洋裕建政部長、西尾達司営繕部長ら幹部、九建協からは根〆眞悟会長(長崎県建設業協会会長)をはじめ各県建設業協会の会長・副会長らが出席した。
冒頭、根〆会長は「第3次担い手3法の全面施行は建設業の処遇改善にとって重要だが、受注者の過度な負担になる」との懸念を示し、現場実態を踏まえた運用を求めた。青野部長は、直轄工事で労務費などの内訳明示を4月以降さらに厳格化するなど「労務費の基準に沿った取り組みを進める」と述べる一方で、意見交換を通じて現場の実情を聞きながら改善するとした。
議事では、同局が2026年度の入札契約制度や積算基準の改定内容、25年12月に全面施行した改正建設業法に関する運用方針などを説明した後、協会からの質問や要望に同局が応えるかたちで進行した。協会側からは、労務費ダンピング調査の基準(直接工事費の97%)について、「実際の落札率(92%程度)と乖離(かいり)している」「下請けの2次、3次まで調査や管理を求められるのか」といった声が相次いだ。
同局は、「97%はあくまで直接工事費に対する調査開始の目安で、労務費そのものの割合ではない」と強調。また、施工体制確認型はダンピング調査を実施したものと見なすことや、元請けが確認するのは1次下請けまで良いことを説明し、理解を求めた。
猛暑対策では、猛暑期間に2週間以上の休工を可能とする試行工事について、休工のしわ寄せで土日出勤が発生し、完全週休2日制に逆行するとの懸念を協会側が示した。同局は、週休2日を考慮した工期を設定し、アンケートで今後の影響を調査すると回答。また、猛暑による作業効率の低下を歩掛かりに反映するため、休憩時間などの現場実態を正確に調査票へ記入するよう協力を呼び掛けた。
