【長寿命化、もう一段引上げる/技術を核に官民連携】
国土交通省の官房審議官(インフラ老朽化対策、国際園芸博覧会担当)に1日付で就任した藤條聡氏(都市局都市環境課長兼任)は21日、日刊建設通信新聞社などのインタビューに応じた。埼玉県八潮市の道路陥没事故など老朽化インフラの課題が顕在化する中、メンテナンスやマネジメントにより、こうした課題に一層注力する方針を示す。2013年の「社会資本メンテナンス元年」以降の長寿命化の取り組みを「もう一段引き上げることが重要だ」と力を込める。
1日付の新設ポストで、インフラ老朽化対策と国際園芸博覧会の開催準備を総括する立場を担う。
12年の中央自動車道笹子トンネル天井板崩落事故を契機に本格化したインフラ長寿命化に触れ、「予防保全型メンテナンスの機運が醸成され、(インフラ長寿命化計画の)行動計画や個別施設計画の策定も進んだ」との認識を示す。その上で「器は整っており、そこに魂を込めることが大事だ」と強調する。第1次国土強靱化実施中期計画でも予防保全型メンテナンスへの本格転換が位置付けられたことを踏まえ、「自治体も含めて実効性ある取り組みにしていく」と決意を語る。
その手法の一つとなる地域インフラ群再生戦略マネジメント(群マネ)は「公共だけでなく、民間も含めて効果的に落とし込んでいくことが重要だ。アクセルとなる制度をつくりたい」と意気込む。とりわけ官民連携が鍵を握るとし、「新しい技術はたくさんあるが、それをどのように生かすかが課題だ。新技術とデータを活用して効率的なメンテナンスにつなげるために官民連携はより重要になる」と強調しつつ、技術を核としたメンテナンスの実現に意欲を示す。
27年3月に横浜市で開かれる国際園芸博覧会(GREEN×EXPO2027)の準備作業は「これから佳境を迎える」という。企業の協力を得たり機運を高めたりする段階から、円滑な運営に備える段階に移りつつあるとし、「来場者に満足してもらい安全に開催できるように注力していきたい」と語る。目下の課題として挙げる暑熱対策や夜間まで楽しめるコンテンツの充実に力を注ぐ。
開催半年前の9月からは入場日時の事前予約が可能となり、コンテンツの詳細なども公表される。「9月から開催直前まで一般の方の期待を高めるフェーズになる。よりコンテンツを充実させてPRしていきたい」と前を向く。
所掌する双方の業務で役割を担う建設業界に対しては「経済成長や、災害に対する地域の守り手として建設業の役割は非常に大きい。成長と地域の維持に向け、国交省とともに取り組んでほしい」と呼び掛ける。また、「メンテナンスには運営や管理も含まれ、技術を使い効率的にできる部分もある。より業容を広げて役割を果たしてほしい」と期待を込める。
