電力系・電気設備工事大手の2027年3月期第1四半期決算が、7月31日に出そろった。単体は、きんでん、トーエネック、ユアテックの3社が前年同期に比べて増収営業増益だった。この3社は、売上高、営業利益ともに第1四半期として過去最高を記録し、中でも営業利益は伸び率が5割を超えて大幅に増えた。減収だった関電工も、営業利益は過去最高を更新した。総じて好業績が継続している。
売上高が減少したのは関電工とクラフティアの2社。関電工は、前年同期に大型案件で大きな進捗(しんちょく)があった反動で減った。クラフティアは、前年同期に比べて工程の初期段階にある大型案件が比較的多く、出来高計上が限定的だった。
営業利益が増加した4社は、その理由を「手持ち工事の進捗が順調に推移したことに加え、生産性の向上に努めたことが奏功した」(関電工)、「前期首より採算性の良い期首手持ち工事が順調に進捗したことに加え、業界全体で価格転嫁しやすい環境にあり、生産性の向上に努めた」(きんでん)、「工事採算性の向上」(トーエネック)、「売上高の増加と原価管理の徹底による工事採算性の向上」(ユアテック)と説明する。クラフティアは、売上高の減少に伴い、2桁の減少率となった。
完成工事総利益率は、関電工が2.6ポイント上昇の17.0%、きんでんが2.7ポイント上昇の23.2%、ユアテックが2.6ポイント上昇の16.1%だった。他の2社は非開示。
業績の先行指標となる受注高も、企業の旺盛な設備投資意欲などを背景に総じて高水準で、関電工、きんでん、クラフティアの3社が過去最高を更新した。
関電工は、屋内線・環境設備工事の受注が好調だった。きんでんは、事務所ビルなどでの一般電気工事と環境関連工事の伸びがけん引した。クラフティアは、首都圏、関西圏、福岡都市圏で再開発案件や物流施設を中心に、物価上昇分の価格転嫁を進めるとともに、施工体制を踏まえた戦略的な受注活動を展開したことを増加の理由に挙げる。
トーエネックは、大型の太陽光発電設備や物流施設などの獲得で受注高を伸ばした。ユアテックは、一般得意先から前年度に受注した大型の商業施設や工業施設の反動減などにより、唯一落とした。
27年3月期の通期業績予想は、全社で直近の公表から変更がなかった。
