国土交通省は、「水道広域化検討の手引き」の改定に着手した。現行の手引きは、水道広域化推進プランなどの計画を策定するための検討方法が中心だったが、改定版では計画実現に向けた手順や進め方に重点を移す。広域連携を具体的に検討する事業体に向けて、合意形成のプロセスなどの記述を充実させる方針だ。有識者検討会で議論を深め、2027年2月ごろの公表を目指す。
19年施行の改正水道法で広域連携の推進が都道府県の責務として位置付けられ、全ての都道府県が水道広域化推進プランを策定するなど、広域連携の取り組みは確実に進展している。「上下水道政策の基本的なあり方検討会」が1月にまとめた第2次提言では、今後、さらなる職員の減少や施設の老朽化が見込まれることから、国主導で広域連携を推進する必要性が示されている。
ただ、都道府県によって取り組みに差があるのが現状だ。また現行の手引きは策定から18年が経過し、制度改正や新たな事例が反映されていないことも課題となっている。
そのため、手引きの改定を目的とした有識者検討会を立ち上げた。学識者のほか、広域連携に取り組む全国各地の水道企業団の担当者などで構成する。
19日に開いた初会合では、委員長を務める滝沢智東京都立大都市環境学部都市基盤環境学科特任教授が「改定に向けて皆さんの経験を基に意見をいただきたい」と語った=写真。
議事では事務局が改定案を提示。広域連携の導入手順に関する章では、合意形成のプロセスを明示し各プロセスでの調整事項や留意点を示すこととした。
また広域連携を検討する際に参考となるよう、都道府県や中核都市が主導するリーダーシップ型と、事業者間の合意形成を通じて進める合意形成型の二つの類型に分け、事前検討から組織間の基本合意、実施計画の策定、事業開始までの流れをそれぞれ整理した。
