国土交通省の調査によると、民間工事の発注者に対して猛暑日を不稼働日として考慮するよう申し入れた受注者のうち、契約条件や工程調整などで対応してくれたとの回答が約7割に上った。ただ、申し入れをした建設企業は約2割にとどまった。発注者側の回答を見ても受注者の要請を受けた場合の大半で対応を講じており、まずは協議の申し入れが重要となる。
2025年度の「適正な工期設定等による働き方改革の推進に関する調査」で猛暑日の考慮状況を新たに調べた。24年12月以降に請け負った民間工事について、建設企業1939社、発注企業55社から有効回答を得た。調査時点は26年1月。
発注者に対して工期中の猛暑日を不稼働日とするよう申し入れた建設企業は合計で25.2%にとどまった。申し入れの段階を見ると、契約協議や打ち合わせ時の口頭によるものが17.2%、工事着工後が6.0%、見積時の書面が2.0%だった。
申し入れの結果は、「契約条件に正式に反映された」が12.8%、「契約書には記載しなかったが工程調整などで運用上対応された」が56.9%を占め、約7割で何らかの対応が取られた。「参考としての受け止めにとどまった」は26.9%、「受け入れられなかった」も3.3%いた。
発注企業の回答を見ると、工期設定で猛暑日を不稼働日として考慮している企業は約4割だった。企業数は18社で、住宅メーカーが5社、不動産業が4社、医療・福祉と電気が各3社などだった。
見積もりや契約協議の段階で受注者から猛暑日を不稼働日として考慮するよう申し入れを受けた企業は2割程度だった。
受注者からの要請を受けた対応では、「契約書には記載しなかったが運用上対応した」が8割を占めた。「参考として受け止めたが反映していない」「受け入れなかった」はともに1割だった。
中央建設業審議会が24年3月に改定した「工期に関する基準」では、工期全般にわたる考慮事項に猛暑日を記載。暑さ指数(WBGT値)が31以上の場合の不稼働を考慮するよう求めている。
