ネパールと中国の国境付近で発生した土石流から、まもなく2週間が経過する。死者・行方不明者は6000人を超え、被害の全容はいまだ見えないものの、水力発電所のトンネルに閉じ込められていた作業員が救出されるなど現地では懸命な作業が続いている◆岩盤と氷河が一体で崩れる「岩氷雪崩」が発生し、大規模な被害につながったとみられている。その原因として気候変動の影響を指摘する声もある◆「地球規模の危機に大きな代償を支払わされている」。温室効果ガスの主要排出国である米国、中国、インドの責任を問うネパールのカナル外相の言葉が重く響く◆グローバル化に伴う発展のしわ寄せは常に脆弱(ぜいじゃく)な国々に表れる。これまで数々の災害を乗り越えてきた日本の技術と知見は生かせるはずだ。
