【企業価値向上へ次のステップ/主体性ある社内風土改革も】
3月に創業100周年を迎えた。次の1世紀を見据え、工場の機械化を進めている。節目に当たっては、ユニホームの刷新や服装基準の見直しなど、目に見えるところから社内風土改革も推進した。新しいアイデアを出そうと、社員が自発的に提案する機運が高まる中、価値観や働き方の多様化にも目を向ける。
--2025年度の振り返りを
「中期経営計画を達成するため、全社一丸で走り抜けた。中でも受注高は過去最高となった。中東情勢の混乱など地政学リスクが顕在化する中で、仕入れコストの上昇は続いているが、価格転嫁は順調に進められた」
--26年度の見通しを
「資材価格の高騰がしばらく続くだろう。建設需要は、都市部の再開発プロジェクトやインフラの長寿命化計画などによって底堅く進んでいくとみている。26年度は企業価値向上に向けた次のステップと位置付け、さらなる価格改善や稼働率向上、高付加価値工法の提案拡大に継続して取り組み、提案型の営業を強化しながら成長を果たしたい」
--注力する事業は
「加工事業を伸ばしたい。都市再開発で需要のある地中埋設物の撤去工事では、使う特注部材の収益性が高い。リニア中央新幹線では、静岡工区の着工許可が正式に下りた。トンネル工事では細かい加工部材が大量に必要だ。関連需要も取り込みたい」
--101年目が始まった
「長い歴史を経て保守的になっていた部分もあったが、今後に向けては、未来を担う若い社員が自分たちで考える環境が絶対必要だと思う。今回の100周年記念事業では、社員有志でプロジェクトチームを立ち上げ、社員の声を反映しながらさまざまな提案を検討し、自主的に取り組んだ」
--その影響は
「自分の手でつくるという経験は主体性を生む。これまでは会社側で社内プロジェクトの人選をしていたが、『私も加わりたい』という声が上がり、社内会議でも活発な意見が出てくるようになった。当事者として『会社を変えていきたい』との意識が全員に浸透してきた」
--前中計を前倒しで達成して新中計が始まった
「5カ年で100億円程度の成長投資を行い、最終年度の31年3月期に連結売上高470億円を目指す。投資面でメインになるのが工場の設備刷新と環境整備だ。販売やリース事業に加え、加工事業でも中核となるのは工場であり、整備能力・生産性を高めることで受注対応力を強化する。重仮設周辺分野で事業開発にも投資して売り上げ拡大につなげる」
【横顔】
(はにゅう・しげお)休日は「雨が降らない限り相当な距離を歩く」という。季節に色づく緑に引かれ、「小さな盆栽などを20鉢ほど衝動買いした」
