【やりがいこそ原動力/四国整備局26年4月入省】
「コンクリートはお腹いっぱい。でも、いつか恋しくなるかも」と冗談交じりに笑うのは白川真衣さん。高知工業高等専門学校では、電気や機械などを一通り学び、「製図や模型に触れている時間が一番楽しかった」と建築コースを選んだ。
「本当は消去法だったんです」と本音もぽろり。コンクリート研究室に所属し、3年間『木質バイオマス燃焼灰モルタルの最適配合に関する研究』に“青春を捧げる”はずだった。楽しそうという甘い考えは、すぐに砕かれた。「コンクリートを練っては壊し、壊しては練るの3年間だった」。確立された研究方法の前では、春休みや夏休みは関係ない。思い出の大半は実験室だった。解析結果が判明するまでの待ち時間に仲間と食べるアイスクリームがホッとする瞬間だった。
吹奏楽部で仲の良かった先輩をきっかけに四国地方整備局を知ることになる。在学中は、肱川プロジェクトをテーマとした整備局職員の授業を受けた。現場見学やインターンシップに積極的に参加して、徐々に心引かれていく。市役所や県庁のインターンシップや説明会に参加したが、「設計から維持管理まで、国で働く規模感が心に刺さった」と思いを固める。官公庁・地方自治体の求人サイト『パブリックコネクト』で集めた情報を活用しつつ、公務員試験と官庁訪問を乗り越えて思いを形にした。「企業や団体の略し方など、業務上扱う単語が難しい」と最初の壁にぶち当たる。これから多くのキャリアを積んでいく。「多角的な視点を養い、いずれは自分が指導できる側にいたい」と現在修行中だ。
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「ゼネコンもありかな、なんて考える時期もあった」と三橋海周さん。同じく1年目だ。就職先は建設業界の一択。ほかの業界を考えたことはなかった。自治体で土木職として働く父親の存在があったことは違いない。地元・徳島県への愛着も人一倍大きい。「地域への貢献がやりがいとなるのは、公務員ではないか」と就活当時を振り返る。
大阪工業大学で構造力学や地盤、水理学、コンクリートを学んだ。四国を飛び出した理由を尋ねると、「より高いレベルに身を置くため。もう半分は独り暮らしがしてみたかった」と今どきの若者の一面も。
近畿整備局の職員が参加した就職説明会をきっかけに整備局の業務に関心を持つ。四国整備局のホームページをのぞき、理解と興味を深めていった。「給与や福利厚生など環境がいくら良くても、やりがいがなければ長く続けることはできない」と、やりがいは譲れなかった。
南海トラフ地震から四国を守りたいという思いは、ベテラン職員も1年目の若手も同じだ。「今は係長から手取り足取り指導してもらっているが、仕事を覚えて逆に係長を支えられるレベルに成長したい」と心に誓う。数年後には、同局きっての事業量を誇る徳島河川国道事務所の第一線で働く自分を夢見る。
