【地域生活圏形成に意欲/半島地域で防災力強化】
国土交通省国土政策局長に就任した井崎信也氏が22日、日刊建設通信新聞社などのインタビューに応じた。国土政策局の主要な所管業務である国土形成計画に基づく各地域ブロックの広域地方計画の策定は今夏で一段落したため、「これからは、それらの計画で打ち出した二地域居住の推進や地域生活圏の形成といった取り組みを実行に移していく」考えを示した。離島や半島などの条件不利地域についても「それぞれの地域に寄り添いながら地域振興や生活の維持に向けた取り組みを前に進めていきたい」と抱負を語った。
全国計画である第3次国土形成計画を基に、全国8ブロックの広域地方計画が6月に策定された。「策定に当たって各ブロックの地方整備局や地方自治体、経済界などで組織した協議会で引き続き官民の取り組みをフォローアップしてほしい。広域連携で計画を進める際に必要な社会資本整備については交付金制度を通じて支援していく」と語る。
2024年に成立した改正法に基づき、ウェルビーイングの向上などのメリットを打ち出して取り組みを進めている二地域居住は、「居住者が地域の担い手として活躍できるように、仕事先のマッチングに向けた支援に力を入れていきたい」と意欲を示す。モデル事業でも居住者が仕事を獲得できる取り組みを重視して採択していく方針だ。また総務省が始める「ふるさと住民登録制度」を活用し二地域居住者の可視化を推進するとともに、自治体や民間事業者など1400以上の団体が参画する官民連携プラットフォームの有効活用も図っていく。
国土形成計画では、デジタルを徹底活用しながら地域の多様な関係者の共創を促し共助の視点で暮らしに必要な生活サービスを持続的に提供する地域生活圏の形成を打ち出した。形成を加速化するために「自治体をつないで地域全体をマネジメントする民間の地域経営主体の存在が非常に重要だ」と指摘。国交省として認証制度を創設し、10月から申請の受け付けを開始した。12月に初弾の認定を予定している。「認定を通じて国交省や他省庁の関連支援策を紹介するなど伴走支援を行っていく」と力を込める。
地域経営主体は「本業に加えて、困りごとを解決するために不足しているサービスを実施するなど、地域の生活を支える核となる存在」と捉え、地域に密着して活動している建設業者に期待を寄せる。
また、地域生活圏形成に取り組む民間事業者や自治体、金融機関などで構成する「地域生活圏官民コンソーシアム」も設置する。「地域で活動している方々が抱える課題を把握し今後の政策展開につなげる」と話す。
昨年3月には改正半島振興法が成立し、半島防災や国土強靱化が位置付けられた。「防災に関する支援メニューを強化していく」方針で、半島では災害時に被災地への移動が困難なことなどの課題を抱えることから「ドローンなど新技術の活用を含め効果的な防災対策に取り組んでいきたい」と力を込める。
