建コン協意見交換会/7月25日の東北皮切りにスタート/納期平準化、エラー防止 | 建設通信新聞Digital

5月2日 木曜日

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建コン協意見交換会/7月25日の東北皮切りにスタート/納期平準化、エラー防止

中村会長
【より踏み込んだ議論に】
 建設コンサルタンツ協会(中村哲己会長)は、2024年度地方ブロック意見交換会の概要と日程を固めた。安定的な事業量確保や「成長と分配の好循環」実現に向けた賃上げ環境の改善、年度末に集中する履行期限の平準化、技術力による選定、品質の確保・向上、受発注者協働による災害対応に向けた継続的な環境改善、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進の環境整備などを求め、7月25日の東北ブロックを皮切りに沖縄を含む全国10ブロックで開く。
 今回は、これまで四つの柱で構成した「要望と提案」を大きく6章立てに組み直し、国土交通本省と地方整備局、地方自治体にそれぞれ対応を求めていく形に内容を整理する。よりかみ合う議論を促すのが狙いだ。今後、各種調査結果や最新のデータを織り込みながら詳細を詰めていく。
 17日に開いた常任理事会と運営会議後に会見した中村会長は「納期の平準化は担い手確保・育成のために一番重要であり、国交省、自治体とも高い(納期平準化)目標を設定しているが実態はまだまだ追い付いていない。なぜそうなっているのか、原因をより明確にし、どうすれば効果的かというところに踏み込んで議論していきたい」との考えを示した。
 議論をリードする対外活動委員長を務める大本修副会長は、品質の確保・向上に関して「設計から工事に至る段階でのエラー防止の取り組みは非常に大きな課題」とした上で、設計者が施工中も継続的に関与できる仕組みづくりを加速させたいとした。

 建設コンサルタンツ協会の2024年度地方ブロック意見交換会「要望と提案」の概要と日程は次のとおり。
 <要望と提案>
 ▽魅力ある業界を目指して=安定的な事業量の確保、成長と分配の好循環、報酬制度など本省への要望▽担い手確保・育成のための環境整備=業務量集中の緩和、計画的な業務の遂行、多様な技術者の活用、仕様明確化に関する要望▽技術力による選定=技術力を重視した発注方式、評価制度、適切な契約変更、新たな制約制度に関する要望▽品質の確保・向上=設計から工事に至る段階でのエラー防止の取り組み、業務の明確化と適切な費用計上に関する要望▽受発注者協働による災害対応に向けた継続的な環境改善=災害支援体制の強化、災害申請作業の合理化、災害対応業務の環境改善に関する要望▽DX推進の環境整備=システム運用改善による業務効率化、i-ConstructionやBIM/CIMの推進施策、整備費用に関する要望。
 <日程>
 ▽東北=7月25日午後3-5時(仙台市・TKPガーデンシティ仙台)▽四国=同月30日午後3-5時(高松市・JRホテルクレメント高松)▽北海道=8月5日午後3-5時(札幌市・ANAクラウンプラザホテル札幌)▽中国=同月7日午後3-5時(広島市・TKPガーデンシティ広島駅前大橋)▽近畿=同月9日午後4-6時(大阪市・國民會館大阪城ビル)▽九州=同月29日午後4-6時(福岡市・八仙閣本店)▽関東(調整中)=9月4日午後2時45分-4時15分(さいたま市・ホテルブリランテ武蔵野)▽中部=同月9日午後4-6時(名古屋市・KKRホテル名古屋)▽北陸=同月17日午後3-5時(新潟市・ホテルグローバルビュー新潟)▽沖縄=調整中。