名古屋鉄道は、名鉄都市開発、日本生命保険、近畿日本鉄道、近鉄不動産と共同で計画する名古屋駅地区再開発計画について、事業者間で事業化を決定したと明らかにした。26日の取締役会で事業協定書を決議した。建設する地下2階地上31階建て延べ約52万㎡の複合ビルは南北の2街区で構成する。設計は日建設計、外観デザインは同社と米国最大手の建築設計事務所スキッドモア・オーウィングズ・アンド・メリルが担当する。
ささしまライブ方面の南街区にホテル(延べ床面積約2万7000㎡)、オフィス(同5万1000㎡)、バスターミナル(同1万5000㎡)を配置する。
ホテルの運営事業者は、ハイアットホテルズコーポレーションの関連会社と合意した。ブランドは中部圏で初出店となる「アンダーズ」で、ホテル名は「アンダーズ名古屋」。1階、11・12階、25-29階に入り、客室数は約150室で屋内プールなども備える。
JR名古屋駅方面の北街区には、オフィス(延べ約14万9000㎡)、商業(同9万5000㎡)、鉄道駅(同2万5000㎡)が入居する。名鉄名古屋駅は4線化する。
対象地は、名鉄百貨店本館や名古屋近鉄ビルなどがある名古屋市中村区名駅1-2ほかの敷地約3万2700㎡。
2025年度内に、対象地内にある名鉄百貨店本店や名鉄バスセンターなどの営業を終える。26年度に既存施設の解体工事、27年度から再開発施設の新築工事に着手する。33年度に一部商業機能を除いた複合ビルを開業し、同駅鉄道路線の2線化を完了。40年代前半の全面開業と4線化を目指す。
名鉄の投資額は、鉄道事業が約3200億円、バスターミナル事業に約280億円を見込む。