帝国ホテルは4日、東京都千代田区の同ホテル内で、2026年春に開業する「帝国ホテル京都」の内装デザインなどを発表した。保存、改築、北東増築の3エリアそれぞれ、眺望などの特徴に合わせた室内空間とした。
最上位のシグネチャースイートは、「平安時代の人々が見たであろう東山と月という、時代を超越した雰囲気を体感してもらいたい」(新素材研究所の榊田倫之氏)とした。同スイートの1泊は300万円(税・サービス料込み、宿泊税別)となる。
京都・祇園甲部歌舞練場の敷地内にある弥栄会館を保存・改築するホテルとなる。65㎡のテラスを含む193㎡のシグネチャースイートは、近景に祇園の街並み、遠景に東山を望める眺望で、建物の象徴となっている鐘塔(しょうとう)での特別な体験も提供する。日本を感じる素材として、ケヤキのベッドボードをびょうぶ状に設置する。保存エリアは歌舞練場や花見小路を望む客室、改築エリアは開けた北側の眺望を生かした大窓を設ける。北棟増築エリアは、伝統的な街並みと調和するため、同ホテルとして初の畳敷き和室とした。
風間淳社長は「京都の伝統的美意識と現代的な機能性を併せ持ち、唯一無二の施設を体験できる。帝国ホテルのサービスを凝縮して日本的価値観を体験できるホテルにしたい」とした。
新ホテルの規模は、SRC・RC・S造地下2階地上7階建て延べ1万0804㎡。設計施工は大林組、内装デザインは新素材研究所が担当している。
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