北海道開発局は11日、札幌市の札幌第1合同庁舎で社会資本整備審議会道路分科会北海道地方小委員会(委員長・岸邦宏北大大学院教授)を開き、北海道縦貫自動車道中川~天塩の3回目となる計画段階評価を行った。国道40号と並行し、別線整備により洪水浸水想定範囲などの課題箇所を回避しつつ、市街地へのアクセスにも配慮した「別線市街地アクセスルート案」(延長約20㎞)を同局が提示し、委員会が了承した。概算事業費に1050億-1250億円を見込む。区間中、3カ所のICを配置する予定だ。
今後、新規事業採択時評価に移り、新規事業化を目指す。
道縦貫道は、函館市を起点とし、室蘭、札幌、岩見沢、旭川市を経由し、稚内市に至る高規格道路。評価対象区間は、中川町から天塩町に至る一部区間約20㎞。
現在の進捗(しんちょく)状況は、士別剣淵ICから名寄ICと音威子府バイパス(音中道路)が事業中で、うち音中道路は2025年度に開通予定だ。中川~天塩間は音中道路の北側で接続する。
前回会合で、別線市街地アクセスルートと、別線整備により洪水浸水想定範囲などの課題箇所を回避しつつ酪農農地を極力回避する「別線山側ルート」(約21㎞、概算事業費1100億-1300億円)、現道改良により洪水浸水想定範囲などの課題箇所を極力解消する「現道改良ルート」(同、800億-1000億円)の3案を示していた。
比較評価の結果、全ての政策目標の達成が見込め、地域が望む重視・配慮すべき項目におおむね適切に対応できる別線市街地アクセスルートを対応方針案に決めた。
ICの配置については、洪水浸水想定区域を回避しながら、市街地・医療拠点・道の駅など休憩施設とのアクセス性への配慮を重視して検討していく。
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