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【けんちゃく・住宅着工統計を読む(上)】新規は好立地高額に集中

最終更新 | 2026/01/06 12:56

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◇都内の着工戸数は減/戸当たり工事費の上昇傾向強まる

 首都圏の新規マンション供給は、好立地の高額マンションに限定される傾向が今後さらに強まりそうだ。住宅供給の先行指標となる東京都内の共同住宅の着工戸数が減少すると同時に、1戸当たりの工事費予定額(戸当たり工事費)の上昇が続いている。一方で、これまで増加傾向が続いていた千葉県や神奈川県では供給戸数が減少しており、高額でも需要が見込める都心に新規マンション供給が一層集中する。

 国土交通省の住宅着工統計によると、都内での2025年度(4-11月)累計の新規共同住宅の着工戸数は、前年同期比10.8%減の4万4655戸となった。24年度計の着工戸数は23年度計を上回っていたが、25年度に入ってから前年同期を下回るペースが続いている。4-11月までの8カ月で、前年同月を上回ったのは6月と10月だけだ。

 建設費の高騰も相まって、戸当たり工事費の上昇は続いている。24年度は、3月単月で3044万円まで上がり、年度(24年4月-25年3月)の平均でも2184万円と、2000万円の大台を突破した。25年度は4月以降、安定しているものの、毎月1900万円を超え続け、9月からは3カ月連続で2000万円を超えるなど上昇している。

 高額マンションに対する需要が息切れすれば一気に市場は冷え込みかねないが、「パワーカップル、パワーファミリーを含む高所得世帯の実需はまだまだ強く、値崩れしにくい」(三菱地所レジデンスの宮島正治社長執行役員)との見方が強い。金融資産を保有していた若年世帯が、ここ2年ほどの株価の高騰によって資産を一気に増やし、富裕層が急増したという。こうした層が金融資産を、値上がりや資産価値の維持が見込める不動産資産に入れ替えるために高額マンションを購入。不動産価格の上昇を受けて、さらに不動産価値の高いマンションに買い換えていくという構図だ。購買力が上がっているため、マンション価格が上がり続けても実需が見込める環境で、新規の共同住宅着工戸数の減少と戸当たり工事費の上昇という傾向はまだ継続する可能性が高い。

 

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