駒井ハルテックは25日、高校生を対象とした現場見学会を兵庫県豊岡市で開いた。鋼構造専門メーカーの仕事を知ってもらい、担い手確保にもつなげようと企画。近畿地方整備局発注で同社が施工している「日高豊岡南道路日高神鍋高原IC橋鋼上部工事」の現場を、県立豊岡総合高(豊岡市)の生徒と教諭ら約20人が訪れた。
学生たちはまず鋼橋制作の過程や工事の概要について説明を受けた。建設工事の新しい取り組みとして、3次元モデルを活用し生産性と品質向上を目指すCIMの取り組みについても紹介があった。
その後、橋本真一郎所長ら現場スタッフの案内で現場内に入った学生たちは、橋梁上部の様子を興味深い様子で見学。また、接合に使用される高力ボルトの締め付け作業も体験した。
現場の鋼橋は鋼2径間連続非合成少数鈑桁橋で長さは71.5m。鋼材重量は266tで高力ボルトを1万5422本使用している。少数鈑桁を採用することで主桁の数を減らし設計製作・架設の合理化を実現。架設方法はトラッククレーンベント工法が採用された。
橋本所長によると工事の進捗率は64%で2019年1月31日までの完成を目指している。工事場所は豊岡市日高町久斗~同町祢布。
豊岡日高南道路は、高規格幹線道路・北近畿豊岡自動車道の一部に当たる。豊岡市内の日高神鍋高原ICから(仮称)豊岡南ICまでの6.2㎞で、17年3月に開通した八鹿日高道路(9.7㎞)に接続する。兵庫県北部の観光振興を始めとする地域活性効果が期待されている。