【リアルな交通予測情報】日立産業制御ソリューションズが交通流シミュレーションシステムの新バージョンを販売開始 | 建設通信新聞Digital

4月27日 土曜日

公式ブログ

【リアルな交通予測情報】日立産業制御ソリューションズが交通流シミュレーションシステムの新バージョンを販売開始

 日立産業制御ソリューションズは、交通流シミュレーションシステム「TRAFFICSS」(トラフィックス)に、より精緻なシミュレーション機能を追加した「TRAFFICSS OD Ver3.1」を日本、中国、東南アジア地域で20日から販売を始めた。信号のない交差点での横断歩行者の挙動や公共交通機関の停車時間も考慮した、より現実に近い精緻なシミュレーションによって、新規の道路建設や渋滞対策など、さまざまな道路施策の効果や課題を定量的、視覚的に評価することができる。
 また、同社がこれまで顧客に代わってシミュレーションを実施するシミュレーション請負業務サービスの一環として作成・提供している3Dアニメーションは既製の3D地図データを活用することで、従来より短期間で、実際の街並みに近いアニメーションとして作成・提供する。顧客がこのサービスを利用することによって、事業の発注者や住民に対して、より訴求力のある提案ができるようになる。

シミュレーション請負業務サービスで作成した3Dアニメーションイメージ

 同社は、国内外の建設コンサルタントやゼネコンの道路施策立案関係者向けに製品を拡販し、今後2年間で20システム、請負業務100件の受注を目指す。
 トラフィックスは、道路を走行する車の挙動をシミュレーションした2Dアニメーションを作成し、渋滞率などのデータを集計・提示するシステム。出発地から目的地までの交通量と走行経路によって走行させるモデルのOD Ver3.1には、シミュレーション機能として、歩行者干渉と公共交通機関利用者影響評価の両機能を追加・拡充した。
 従来は信号のある交差点での横断歩行者の交通影響だけをシミュレーションしていたが、交通量など一定の条件下で、安全で円滑な道路交通が確保できる信号がない円形平面交差部のラウンドアバウトなどでも、横断歩行者の交通影響を考慮した交通流シミュレーションを可能にした。バスや路面電車、LRT(次世代型路面電車システム)、BRT(バス高速輸送システム)といった公共機関で、利用者数や現金、ICカードなどの支払い方法情報を元に、停車時間を考慮した交通流シミュレーションもできる。
 シミュレーション請負業務サービスでは、実際の街並みに近い訴求力の高い3Dアニメーションを従来より短期間で提供し、パソコンやスマートフォン、タブレットなど複数のプラットフォームで動作できるようにした。交通流シミュレーション結果を車や路面電車などの視点からVR(仮想現実)で体感でき、事業発注者や住民に対する、道路施策や施策実行後の生活への影響などの理解促進にも活用できる。

建設通信新聞の見本紙をご希望の方はこちら