【三菱電機】誤差50cm内水位推定 津波検出技術を開発 迅速な避難に! 2025年の実用化目指す | 建設通信新聞Digital

4月29日 月曜日

公式ブログ

【三菱電機】誤差50cm内水位推定 津波検出技術を開発 迅速な避難に! 2025年の実用化目指す

 三菱電機は、連続して到達する津波の波面検知と、従来より正確な水位推定が可能な「レーダーによる津波多波面検出技術」を開発した。津波到達時間や沿岸部の被害規模推定、迅速な避難計画の策定に活用できるとみられる。2025年の実用化を目指し、大学などと連携して開発を進める。

津波到達時の検出シミュレーション

 同社は、15年に津波の到来を早期にとらえる「レーダーによる津波監視支援技術」を開発した。海洋レーダーで使う短波帯電波が海表面に沿って伝搬する性質を利用し、海岸からの目視で見えない20㎞以遠の領域で海表面の流速を観測し、通常の流れを除去することで津波成分を抽出していた。
 今回は、流速が大きい領域が波面となる津波の性質に着目し、抽出した津波成分から津波の波面候補を複数推定し、独自のアルゴリズムを使って複数候補の中から連続して到来する津波波面を特定することで、進行方向を検出できる。誤検出した津波成分を除外し、誤検出率を0.1%以下に低減できた。
 また、検出した津波の到来波面の進行方向を考慮して津波の方程式(浅水長波理論)を適用することで、津波の水位推定誤差を従来の1m以上から50cm以内にまで抑えた。

建設通信新聞の見本紙をご希望の方はこちら