【木質時代の東南アジア建築展】建築倉庫ミュージアム(東京都品川区)で開催 5月6日まで | 建設通信新聞Digital

4月30日 火曜日

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【木質時代の東南アジア建築展】建築倉庫ミュージアム(東京都品川区)で開催 5月6日まで

 建築倉庫ミュージアム(東京都品川区)で、東南アジアと日本の若手建築家、デザイナーによる木質資源を対象としたデザインのあり方を問う企画展「Green, Green and Tropical-木質時代の東南アジア建築展」が始まった。同ミュージアム最大規模となる20組以上が出展している。23日にはマレーシアのEleena Jamil氏とインドネシアのAndra Matin氏のギャラリートークと、能作文徳氏を加えた記念講演会を開く。日本建築文化保存協会と芝浦工業大学が共催。会期は5月6日まで。
 日本のほか、フィリピン、インドネシア、マレーシア、シンガポールの5カ国で注目されている新世代の建築家やデザイナーによる木質デザインと建築空間の新潮流に焦点を当て、建築や家具デザイン、調査研究を通して俯瞰(ふかん)する。
 東南アジア圏では、紫檀や黒檀、チーク、マホガニーなどの高級な木材と、竹や籐などの植物材料も含め、古くから地元住民の間で共有されてきたノウハウの蓄積によって、多種多様な木質建築が築かれてきた。今回の展覧会では、伝統的・慣習的に展開されてきたスローテクノロジーにも分類される建築群を紹介するとともに、科学的に再現できない素材と技術に着目し、隠されたシステムを解き明かす。
 会場構成は、新しい構造システムを備えた竹など伝統・革新的な技術を用いた「伝統社会のノウハウの応用」、東南アジアの建築家による木材の再利用とリサイクルに焦点を当てる「素材の転用と再生」、従来の材料と構法を革新的に採用しつつ、災害軽減や被災後の復興を目指した救急性が高いプロジェクトを紹介する「緊急時への備え」、伝統的なジョイントシステムやツール・材料から先進的な技術とデザインの開発に至る経緯を俯瞰する「地域固有の技術とイノベーション」、研究者らによって蓄積されてきた調査研究資料を展示する「アジアン・サーベイ」で構成している。

研究者らによって蓄積された調査研究資料も


 午前11時から午後7時まで。(月曜休館)。入場料は一般3000円、大学生・専門学校生2000円、高校生以下1000円。問い合わせは、代表・電話03-5769-2133。

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