【本】名車マツダRX-7をめぐる技術者の情熱、建設関係にも共通点 四国地整・内倉一信氏の一冊 | 建設通信新聞Digital

5月15日 水曜日

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【本】名車マツダRX-7をめぐる技術者の情熱、建設関係にも共通点 四国地整・内倉一信氏の一冊


『マツダRX-7ロータリーエンジンスポーツカーの開発物語』(三樹書房 2800円+税)
 小学生のころ、正月の凧揚げで、米国製の洋凧は、和凧に比べ空高く飛ばすことができ、驚いたことをいまでも鮮明に記憶している。次第に欧米製に憧れを抱き、日本製に劣等感を持つようになった。
 この考えが変わるきっかけは、中学か高校のころ、スポーツカーの「マツダ RX7」が登場したことだった。世界で唯一、軽量・コンパクト・ハイパイワーなロータリーエンジンを搭載、これを生かした流れるデザインと相まり、わたしの心を鷲づかみにした。この自動車の登場により、私の心境に変化が生じ、メードインジャパンに優越感や誇りを感じるようになった。大人になり、RX7を購入、わたしの愛車とし、夢を実現させた。
 今回、紹介する1冊は、RX7の開発に携わった技術者魂や情熱、人間味あふれる喜怒哀楽が詰まっている。
 仕事柄、建設関係の新技術の情報を得たり、現場を見る機会が多いが、創意工夫や苦労した点など共通点も多い。開発の苦労話に、勇気づけられたり、参考になる話もたくさんあると思うので、女性を含め、ぜひ建設業の技術者に読んで頂きたい。技術者以外の方にも、人間の情熱を感じるドキュメンタリー作品としてお薦めしたい。わたし自身にとっては、RX7と過ごした青春の思い出が蘇る本である。〈四国地方整備局建政部住宅調整官 内倉一信〉

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