9日に来襲した台風15号で家屋の被災、道路の通行止め、長期にわたる停電、断水などの被害に見舞われた千葉県内。千葉県建設業協会(畔蒜毅会長)の会員企業は、県との災害協定に基づいて応急復旧に当たっているほか、15日からは県南から県東にかけての市町からの要請を受けて屋根が落ちた戸建て住宅にブルーシートを張る作業も進めている。
また、戸建て住宅の屋根のブルーシート張りは、15日以降、館山市や南房総市、鋸南町、君津市、九十九里町、横芝光町、成田市で実施している。
その中でも漁港のある館山市布良(めら)地区の住宅は、多くの屋根で瓦が落ち、中には外壁も破壊されるなど甚大な被害が出た。
20日に訪れると、館山支部の鈴木建材興業(館山市、鈴木好昭社長)の社員らが何軒もの家で手際よく屋根にブルーシートを張る作業を進めていた。鈴木社長は県から災害協定に基づく応急復旧の依頼を受けた10日以降、応急復旧やブルーシート張りの対応を休みなく続けているという。
支部会員だけでは対応できないことから、協会本部は15日、各支部に人員や土のう袋、ブルーシート、トラロープなどをどれだけ出せるかアンケートを実施。その中で県内で比較的被害が少なかった東葛、京葉、長生の3支部は館山支部などの救援を続けている。
同局の要請により、管内の各建設業協会もブルーシートなどの資材搬入、作業員派遣などの支援が続いている状況だ。
千葉建協はこのほか、関東地方整備局からの要請を受け、富津市内の道路の啓開作業にも当たる予定だ。