小田急電鉄は、小田急小田原線の東京都による連続立体交差事業と複々線化事業が3月末に完了したことを受け、鉄道跡地の開発計画を発表した。東北沢駅・下北沢駅・世田谷代田駅周辺の敷地約2万7500㎡を「下北線路街」と名付け、2020年度までに温泉旅館や商業施設など13の施設を開設する。また、東京都世田谷区が3駅の駅前広場を整備するほか、下北沢駅で交差するエリアでは京王電鉄が2、3年以内に商業・行政施設をオープンする計画だ。
小田急電鉄は、開発を通じて街を支援する“支援型開発(サーバント・デベロップメント)”をテーマに掲げた。星野晃司社長は、「地元のプレーヤーとともにつくり上げようという思いを造語に表した、当社としても初めてのスタイルの開発」と説明した。
また、京王電鉄の紅村康社長は、下北沢駅から南東方向に伸びる約140mの敷地について、「魅力的な店舗を並べるほか、世田谷区から要望のある図書館カウンターや、住民ニーズの高い指定喫煙場所などを検討している」と説明した。
世田谷区は、世田谷代田駅・下北沢駅・東北沢駅の駅前広場などを整備する。保坂展人区長は、「広場で行われるイベントなどを通じてつながった人や街が主人公となり、魅力あふれる街づくりを推進していく」と語った。