【作業効率化を実現】タカミヤが足場仮設計画にBIM連携 安全性高め業務コスト1割減 | 建設通信新聞Digital

4月19日 金曜日

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【作業効率化を実現】タカミヤが足場仮設計画にBIM連携 安全性高め業務コスト1割減

 仮設機材メーカーのタカミヤ(大阪市、高宮一雅社長)は、次世代足場『Iqシステム』の仮設計画にBIMデータを連携するサービスを始めた。BIM活用の可視化効果で、不具合の早期発見や安全対策の向上につなげることが狙い。既に自社で2019年秋から導入を進め、社内業務で10%のコスト削減効果を確認済み。建設会社などに提案し、普及を図る。

BIMソフトを活用した仮設計画

 BIM連携サービスは、図研アルファテック(大阪市)の3次元CAD『BricsCAD』を軸にシステムを構築した。独自に開発した機能を使えば、3次元設計モデルの中から範囲を選択するだけで、仮設機材の数量を把握できる。BIMソフトの操作スキルが低い場合でも扱いやすく、設計担当者に限らず事務職員でも簡単なレクチャーで数量算出が可能になる。
 安全の可視化については、道路規制が必要になる俯角75度の影響範囲を事前に把握し、あらかじめ隣接する躯体離隔や、足場の隙間を確認できる。作成したモデルと実現場との比較を通し、現場の注意喚起や教育資料としても活用できるという。
 同社はBIMサービスを開始することで「作業効率化を実現できるほか、3次元モデリングを通して若手社員でも仮設計画をイメージしやすくなる」(技術部)とし、今後はAR(拡張現実)やVR(仮想現実)を使い、仮設計画での業務効率化や安全性をさらに向上させる方針だ。
 Iqシステムは、階高1900mmと先行手すり高1010mmを採用し、一般的な成人男性でもかがむことなく通行・作業できる次世代足場。2020年3月期の販売実績は前期比31.3%増と好調に推移しており、BIM連携サービスを加えたことで、さらなる業績の拡大も期待できそうだ。

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