【新しい営業スタイルに挑戦】大林道路が営業所に展示体験スペース 環境配慮の舗装工法提案 | 建設通信新聞Digital

5月19日 日曜日

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【新しい営業スタイルに挑戦】大林道路が営業所に展示体験スペース 環境配慮の舗装工法提案

 大林道路は、福岡市の九州支店福岡営業所内に、実感と体験をコンセプトに保有工法をわかりやすく紹介する施設「ショースペース福岡」を開設した。景観や環境に配慮した舗装に焦点を当て、施工場所の雰囲気や用途に合わせた質感や色合い、機能性を実際に体験・視認してもらいながらプレゼンテーションできる環境を用意し、舗装の新しい営業スタイルに挑戦する現場を整えた。

 ショースペース福岡は、8月に現在地に移転開設した福岡営業所の1階部分に設けたエントランスギャラリーと約700㎡の駐車場で構成している。同営業所は福岡空港から車で10分程度、市内からの交通の便も良い立地にあり、これを生かしてより営業に力を入れるため、九州支店からの提案を受けて設置された。

4種類の舗装で駐車場を展示スペースに


 駐車場は、ポーラスアスファルト舗装の表面に特殊加工を施すことで骨材の色味をダイレクトに表現する「研磨匠(けんまたくみ)」、表面をショットブラストと目地切りで御影石調に仕上げ、舗装体内に保水した水分が蒸発する気化熱で路面温度の上昇を抑える保水性舗装「涼畳(すずだたみ)」、九州産の骨材と脱色アスファルトを使用した自然色舗装「オークペブル」、ゲリラ豪雨の増加などで近年需要が増している薄層タイプの排水性舗装「水とりこまち」の4種類の工法を施工して展示している。

カタログからは伝わらない質感や雰囲気などを体感


 展示スペースには工法説明板を設置したほか、工法の特長的な機能がわかりやすく体感できるように、路面温度表示板や散水設備なども設けている。

 これまでも駐車場の一部にサンプル的な舗装を施している拠点はあるが、全面を活用して展示スペースとする試みは今回が初となる。より舗装が見やすいように、駐車スペースを示す白線なども最低限とした。

 接客スペースのエントランスギャラリーには、舗装の供試体を手に取ることができるサンプルラックや各種工法のカタログ、工法説明動画を上映するモニターなどを設置。九州支店管内で調達可能な14種類の骨材も常備しており、サンプルとして持ち帰ってもらえるようにしている。デザインには木を取り入れ、温かみや明るさを感じる落ち着いた雰囲気のスペースとした。

木を多用、落ち着いた雰囲気を演出


 同施設の見学は、舗装のスペシャリストが丁寧な説明をするために完全予約制としている。今後は、施主や設計者への営業の場としてだけでなく、近隣地域や学生などにも気軽に見学してもらい、舗装業界のイメージアップにもつなげていくための見学会などの企画も検討している。

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