【生産性と安全性が向上】山岳トンネル工事の計測作業を遠隔化 「Tunnel RemOS-Meas」 | 建設通信新聞Digital

4月26日 金曜日

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【生産性と安全性が向上】山岳トンネル工事の計測作業を遠隔化 「Tunnel RemOS-Meas」

 西松建設は、ジオマシンエンジニアリング(東京都荒川区、塚田純一社長)と共同で山岳トンネル工事の計測作業を遠隔操作するためのシステム「Tunnel RemOS-Meas・(トンネルリモスメジャー)」を開発した。切羽近傍の写真撮影、変位計測などの作業を遠隔でできることから、生産性や安全性が向上する。

計測台車


 トンネルリモスメジャーは計測台車と操作システムで構成。計測台車は、カメラ、高速3Dレーザースキャナー、ガス検知器といった任意の計測機器を搭載でき、操作システムのモニターを確認しながらリモコンで計測台車を操作することで、切羽近傍の計測や状況の評価作業を遠隔でできる。機器の搭載場所は昇降リフトとなっており、計測機器の使用場面に応じて高さが調節できる。

 計測台車のサイズは、幅100cm×長さ115cm×高さ150cm程度、足回りはクローラで、重機との離合、狭あいな場所や不整地での走行・旋回が可能なため、掘削サイクルの合間に迅速に計測する。また、周囲確認用カメラ、ラインスキャナーを使った計測台車の緊急自動停止システム、動力源として排気ガスを出さないリチウムイオンバッテリーを装備し、トンネル坑内の走行での安全性や環境を保全している。

 操作システムは、遠隔操作で使うリモコン、モニターで構成。現状では、数十から100m程度離れた切羽位置かトンネル内に設けた遠隔操作室での操作を想定しているが、将来的に遠隔操作技術が発展した際には、トンネル外のような遠隔地での操作も想定している。

 西松建設では、各施工重機の無人化技術を組み合わせたトンネル掘削全般にわたる自動化・無人化施工技術「Tunnel RemOS(トンネルリモス)」の構築を進めており、トンネル掘削作業の完全無人化の早期実現を目指す。



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