【竹中工務店】温かみある空間に 木造複層格子梁使った「ヴォーリズ記念アリーナ」 | 建設通信新聞Digital

5月15日 水曜日

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【竹中工務店】温かみある空間に 木造複層格子梁使った「ヴォーリズ記念アリーナ」

 竹中工務店は、湾曲集成材を使った「木造複層格子梁」を開発、滋賀県近江八幡市にあるヴォーリズ学園の「ヴォーリズ記念アリーナ」に初めて適用した=写真。

施工中の様子

 アリーナの規模は、RC造(屋根木造)2階建て延べ2303㎡。意匠設計は一粒社ヴォーリズ建築事務所、構造設計と施工は竹中工務店が担当した。2016年5月に着工、17年3月に完成した。
 ヴォールト形状の複層格子梁は「上弦材」と「斜材」「下弦材」の3層で構成。上弦材と下弦材の間に斜材を通す架構で、格子梁には欧州アカマツを使った湾曲集成材が用いられた。
 トラス成を確保することにより部材の小断面化、製作工期の短縮を実現する。斜材は面内補剛の効果に加え、屋根の立体感も演出する。伝統木造の技術である「貫架構」を組み込み、屋根架構を一体化。木質系の母屋と組み合わせることで、より温かみのあるシンボリックなアリーナを実現した。

竣工式

 木造複層格子梁は、一粒社ヴォーリズ建築研究所と共同で特許出願済み。竹中工務店によると一般的な鉄骨屋根と比べて重量は8割ほどで、コストや工期などもほぼ同等だという。

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