【和歌山県IR】本棟やMICE棟など総延べ70万㎡施設整備 | 建設通信新聞Digital

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【和歌山県IR】本棟やMICE棟など総延べ70万㎡施設整備

完成イメージ


 和歌山県は、和歌山市のマリーナシティで総延べ70万㎡の施設を整備する「IR和歌山(仮称)」の区域整備計画案を公表し、パブリックコメントを実施する。3月10日まで意見を募集、4月28日までに区域整備計画を国へ提出し、2027年秋の開業を目指す。

 IR(統合型リゾート)施設は、本棟とMICE(国際的な会議・展示会など)棟、送客施設、駐車場で構成する。本棟には魅力増進施設、宿泊施設、来訪・滞在促進施設、カジノ施設など、MICE棟には国際会議場と展示施設を設ける。本棟の規模は55万9000㎡、MICE棟は延べ13万6200㎡を想定しており、具体的な構造や階数は公表していない。

 本棟のうち、宿泊施設の客室数は2546室、クラブラウンジやバー、スパ、プール、フィットネスクラブも整備する。来訪・滞在促進施設にはプールドームやeスポーツセンター、スポーツ施設、先端医療センターなどが設置予定だ。カジノ施設全体の床面積は4万6500㎡。

 MICE棟の国際会議場は、収容人数6134人の大会議場、同52人―3626人の小・中会議場、ボールルームやデジタルスタジオで構成する。IR施設の整備により周辺地域では交通渋滞などが予想されるため、臨港道路などの港湾施設リニューアルやアクセス道路の老朽化・耐震化対策なども検討する。

 事業の実施体制はクレアベストグループと同社の日本法人であるクレアベストニームベンチャーズ、シーザーズ・エンターテインメントなどが参画し、SPC(特別目的会社)「和歌山IR会社」を設立する予定だ。西松建設が出資することも明らかになっている。

 初期投資額は4700億円、経済波及効果は建設時が7100億円、運営時が3100億円、IR区域への来訪者による旅行消費額は2300億円と見積もっている。IR施設では6200人の従業員を雇用する。初期投資額のうち、1450億円を和歌山IR会社が出資し、3250億円はスイスの金融機関クレディ・スイスなどから借り入れる。IRの事業地はマリーナシティの敷地23万6100㎡。「『和歌山の自然資源』と『世界最先端のテクノロジー』の融合」をテーマを掲げている。


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