【橋梁床板点検】内部の健全度可視化を実証 東芝 | 建設通信新聞Digital

5月3日 金曜日

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【橋梁床板点検】内部の健全度可視化を実証 東芝


 東芝は、橋梁床版内部の健全度を解析・可視化する技術を開発した。車両が橋梁を走行する際に路面で発生する微弱な波動を床版下面に設置したセンサーで取得・データ化し、解析する。目視点検では確認できなかった内部の損傷をデジタル化し、その損傷度合いを健全度マップとして可視化できる。

 福岡北九州高速道路公社の床版補修で実証した結果、橋梁内部の状態の評価の妥当性を確認。今後も実証を進め、事業会社である東芝プラントシステムとともに2024年度の道路事業者向けのサービスとして提供の開始を目指す。

 開発技術は、車両走行の障害とならない床版下面に複数センサーを設置し、路面から床版内部を伝わる波(弾性波)を計測する。独自のセンサーデータ解析技術で床版を伝わる弾性波の震源分布を解析することで、計測範囲内の健全度を表示できる。

 目視点検による診断で課題となっていた内部の変状による劣化の進行が具体的に把握可能となり、コンクリート補修時の対象エリアの抽出やコンクリート補修効果の可視化などの効果がある。より適切に補修や補修漏れの見逃しなどを防ぎ、将来的な補修費の抑制につながる。

 福岡北九州高速道路公社の福岡高速2号線での床版補修に合わせた実証では、補修の前後で計測結果を比較すると、健全度が回復したことが可視化できた。


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