【工事費高騰】東京・目黒区が複合施設PFIを中止 事業費493億円に | 建設通信新聞Digital

5月1日 木曜日

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【工事費高騰】東京・目黒区が複合施設PFIを中止 事業費493億円に

 区民センター周辺のまちなみ


 
 東京都目黒区は、PFIのBTO(建設・譲渡・運営)方式を採用する美術館や区民センターなどの複合施設整備・運営事業「めぐろかがやきプロジェクト」を中止する。

 同事業は、2024年7月に事業者公募を始め、10月に資格通過した事業者と競争的対話を実施した結果、工事費の高騰などを背景に提案上限金額と見積金額に乖離(かいり)が判明し、公募を中断していた。

 区は、事業費を再算定した結果、現在の公募条件から約94億円増の492億9600万4000円となった。中長期的に財政運営が厳しくなることから、現在の公募条件での事業実施を中止し、再検討を行う方針だ。また、同事業に含まれる下目黒中学校の改築については、事業の範囲から除外することも視野に入れている。

 事業の再検討は、25年度から26年度にかけて実施する区有施設見直し方針および計画の改定検討作業と並行して進め、27年度以降の具体化を目指す。

 同事業は、区民センターが所在する目黒2―4―36の北側敷地1万1527平方メートルに美術館や区民センター、民間施設、公園敷地1万平方メートルに区民センター公園、南側敷地7730平方メートルに下目黒小学校複合施設を整備する計画。

 当初の予定では、事業契約を10月に結び、新区民センターと区民センター公園は34年4月、小学校を含む複合施設は33年の1学期からの供用開始を目指していた。
 

 

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