星野リゾート/旧庁舎の面影随所に/OMO7横浜デザイン一部公開 | 建設通信新聞Digital

5月2日 金曜日

関東・甲信越

星野リゾート/旧庁舎の面影随所に/OMO7横浜デザイン一部公開

議場の円形照明の要素を取り入れたロビーの照明
旧庁舎市民広場の大階段を移設再現したパブリックスペース
 星野リゾートは、日本を代表する建築家の一人、村野藤吾が手掛けた横浜市旧庁舎を活用するレガシーホテル『OMO7横浜(おも)by星野リゾート』のデザインイメージを一部初公開した。
 村野とつながりのあった彫刻家・辻晋堂の泰山タイルアートをカフェの壁面としてそのまま使用するほか、旧市庁舎内の市民広間で使用されていた大階段をホテルの吹き抜けに移設再現、手すりの一部も再活用するなど、建物の意匠で残せるものはそのままに受け継ぐ。
 意匠を再解釈する事例も公開した。旧議会棟の議場にあった円形照明の要素を取り入れた特殊照明を1階ロビーに設置するほか、客室やパブリックエリアの色味は旧市庁舎内で使用されていたタイルや家具、じゅうたんなどの色合いを参考にデザインするなど、横浜の歴史や風景を継承しながらも、新たなホテルとしてふさわしい意匠に生まれ変わるよう工夫する。
 三井不動産、鹿島、京浜急行電鉄、第一生命保険、竹中工務店、DeNA、東急、星野リゾートの8社が整備を進めている「横浜市旧市庁舎街区活用事業」は、横浜市旧市庁舎行政棟の保存・活用を含む総延べ約12万8500㎡の大規模開発。2026年春のグランドオープンを目指している。
 設計施工は、タワー棟工区が鹿島、タワー棟以外の旧庁舎を保存活用する行政棟と商業施設の工区が竹中工務店。建設地は中区港町1-1ほか。