鳥取市は、「令和７年度鳥取市佐治町佐治川水力発電事業性評価調査業務」の公募型プロポーザルを公告した。参加意向表明書は３０日まで、経済観光部経済・雇用戦略課スマートエネルギータウン推進室で受け付ける。企画提案書の提出期限は６月６日。同月１１日に予定している審査（プレゼンテーション）で受託候補者を特定した後、１３日に審査結果を通知し、同月中旬に契約を結ぶ。
　参加資格は、水力発電に関する知見を持ち、過去に同様の事業を実施した経験、エネルギーを活用した地域経済活性化に関する知見など。
　業務内容は、２０２４年度実施の調査により選定した水力発電計画候補地点での基本設計。設計対象地域は千代川水系佐治川（同市佐治町森坪地区頭首工から上大井地区）。具体的には、取水構造物、導水路、沈砂池・ヘッドタンク、水圧管路、発電所（基礎）、放水路の検討・図面作成、流況の確認・基本利水情報の整理で、河川管理者・その他関係者とも協議する。
　また、昨年度から継続して流量調査を実施し、水位計データを解析した上で通年の流況を作成するほか、キャッシュフロー計算書を作成し、事業性を評価する。１０月に実施予定の事業者公募（脱炭素先行地域事業）のための公募要項など必要書類や実績報告書も作成する。
　委託期間は１２月１０日まで。契約上限額は９８６万７０００円（税込み）。
　市では、２３年４月に環境省の脱炭素先行地域に選定され、地域脱炭素と中山間地域の持続・再生モデルの構築に向け取り組んでいる。市脱炭素先行地域計画に基づき、佐治川流域での水力発電設備導入に当たり、今回の業務を公告した。設備導入に当たっては、環境省の地域脱炭素移行・再エネ推進交付金を活用することから、２８年度末までに設備導入が完了することを考慮し調査を実施する。