作品賞に長屋氏(エスコンフィールドHOKKAIDO)/奨励賞は刀田氏と堀田氏、大澤氏/第36回JSCA賞 | 建設通信新聞Digital

6月14日 土曜日

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作品賞に長屋氏(エスコンフィールドHOKKAIDO)/奨励賞は刀田氏と堀田氏、大澤氏/第36回JSCA賞

長屋氏
エスコンフィールドHOKKAIDO(撮影:川澄・小林研二写真事務所)
 日本建築構造技術者協会(JSCA、小林秀雄会長)は、第36回JSCA賞の受賞者を発表した。作品賞には「エスコンフィールドHOKKAIDO」を手掛けた長屋圭一氏(大林組)が輝いた。奨励賞には「天草市庁舎」の刀田健史氏(日建設計)と「田町タワー」の堀田祐介氏(三菱地所設計)、「アシックス里山スタジアム」の大澤元嗣氏(梓設計)、新人賞には「Toyota Technical Center Shimoyama環境学習センター」の金子侑樹氏(竹中工務店)を選んだ。
 作品部門計31件(このうち新人賞対象16作品、木造関係8作品)の応募の中から、12件を現地審査した。業績部門には応募がなかった。作品部門の応募者を業態別に見ると、構造設計事務所5件、総合設計事務所13件、建設会社13件だった。
 多田脩二JSCA賞委員会委員長は「低層の施設から巨大な高層複合施設までさまざまな用途と構造を持つ作品が集まり、近年まれにみる充実度だった」と総評した。
 作品賞の「エスコンフィールドHOKKAIDO」は、屋内の天然芝野球場としては日本初の開閉式屋根付き球場で、シーズン中毎日でも確実に開閉できる可動屋根と、屋根を閉じた状態でも太陽光を取り込める透明性の高いガラス壁を軸に構造計画を練り上げた。数々の技術的課題を解決に導き、“来場者が笑顔で楽しめる空間”の実現のために構造設計者として果たした役割が高く評価された。
 受賞作品の概要は次のとおり((1)建築主(2)設計監理(3)施工(4)構造・規模(5)主要用途)。
 〈作品賞〉
 ▽エスコンフィールドHOKKAIDO(北海道北広島市Fビレッジ1)=(1)ファイターズスポーツ&エンターテイメント(2)大林組(設計協力・HKS)(3)大林組・岩田地崎建設JV(4)S・SRC・RC造地下2階地上6階建て延べ12万1563㎡(5)観覧場、公衆浴場、ホテル。
 〈奨励賞〉
 ▽天草市庁舎(熊本県天草市東浜町8-1)=(1)天草市(2)日建設計(3)安藤ハザマ・吉永産業・中村建設JV(4)RC一部木造基礎免震構造4階建て延べ9992㎡(5)庁舎。
 ▽田町タワー(東京都港区芝5-33-1)=(1)田町ビル/徳栄商事/三菱重工業(2)三菱地所設計(3)清水建設(4)S・CFT・SRC造地下2階地上29階建て塔屋1層延べ11万2372㎡(5)事務所、店舗、保育所、診療所、自動車車庫。
 ▽アシックス里山スタジアム(愛媛県今治市高橋ふれあいの丘1-3)=(1)今治、夢ビレッジ(2)梓設計(3)りんかい日産建設・四国通建JV(4)S造4階建て延べ7268㎡(5)観覧場。
 〈新人賞〉
 ▽Toyota Technical Center Shimoyama環境学習センター(愛知県豊田市下山田代町松ヶ田和2-2)=(1)トヨタ自動車(2)(3)竹中工務店(4)木造平屋建て423㎡(5)事務所。