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    ホーム > 能登災害で活躍する新技術(4)

プレキャスト踏掛版工法

◆設置、取り替えが容易に

ガイアート北陸支店営業部営業副部長
中谷和憲氏

 「令和6年能登半島地震」で、能越自動車道輪島道路の能登空港IC橋、洲衛高架橋の背面に盛土が流出した。その結果、踏掛版下に空洞が発生し、沈下した。踏掛版を容易かつ迅速に取り替える必要があったことから、工期短縮と省人化につながる「プレキャスト踏掛版工法」の導入を決めた。
 同工法は、橋台のサイズ、斜角に合わせて工場製作することができる。これにより、現場作業は大幅に削減される。継ぎ手部材には「コッター式継ぎ手」を使用するため、複数の踏掛版の連結(一体化)が可能となっている。
 具体的な効果としては、踏掛版の工場製作で工期が約70%削減され、交通規制時間を最小限に抑えられた。また、コッター式継ぎ手による踏掛版の連結で、現場作業が容易となり、省人化につながった。
 このほかの特長では、被災時であっても労務・資機材調達への影響が少ない工法であるため、“どこでも”施工できる。さらに、追被災で再度沈下しても、コッター式継ぎ手を外すことで、取り替え(再利用)が可能である。



▽工事名=R6 能越道輪島道路舗装復旧工事
▽活用企業=ガイアート(施工)、ジオスター、ミルコン(製造)
▽開発企業=ガイアート
 
 

3Dプリンティング技術

◆省人化、工期短縮で復旧復興の一助

豊蔵組生産技術部長
吉田照紀氏

 本工事は能越道輪島道路の施工で、令和6年1月の能登半島地震および同9月の奥能登豪雨により輪島道路でも被害が発生した。この輪島道路は、輪島市から金沢方向や富山県境および中部圏の主要都市を結ぶ高規格道路となることから、復旧復興に向け早期の完成と全線開通が求められている。
 奥能登地域での人手不足は深刻で従来の施工方法だけでは、スムーズな工程進捗が難しく、最新技術を積極的に利用し省人化、生産性向上を実施する必要がある。実施した最新技術は建設用3Dプリンティング技術(3Dプリンタ)で、パソコンで作成した3Dデジタルデータ形状をそのままモルタルで製造でき、形状の自由度が高いことや型枠を必要としないことなどから省人化や工期短縮が行える。
 本工事では、農業用水が上段を通水し下段に道路排水が通水する立体交差形箇所に3Dプリンタ構造物を採用した。製造した3Dプリンタ構造物は曲線形状を採用することによる枝や土砂による閉塞軽減や一体構造とすることによる設置時間短縮等、機能向上と生産性向上を両立した構造とした。
 従来の型枠にコンクリートを流し込む施工方法とは異なる3Dプリンタの製造方法は建設業が大きく変化すると期待でき、本格化する能登の復旧復興事業でも、3Dプリンタを積極的に活用することで、復旧復興の一助になると考える。



▽工事名=R6能越道 山ノ上地区道路改良その4工事
▽活用企業=豊蔵組
▽開発企業=Polyuse
 
 

3次元点群処理ソフトを用いた施工土量計測システム

◆正確でスピーディー、安全も確保

南建設現場代理人
山岸大智氏

 本工事は、一般国道470号能越自動車道の災害復旧工事であり、穴水IC(Aランプ)において掘削工2万5900m3を施工する。当工事ではICT土工を一元管理ができるようICT建機、TLS(地上型レーザースキャナー)を自社で所有し、3次元CAD等の社内講習を行っている。
 令和6年能登半島地震の影響で崩落した土砂の掘削作業を行うに当たり、3次元点群処理ソフト(TREND-POINT)を用いた施工土量計測システム(NETIS KK-150058-VE)を活用することで、崩落土砂の複雑な形状も正確に読み取って土量計算することができ、従来の平均断面法に比べ、測量・土量計算時間が短縮され正確でスピーディーな土量計算を行うことができ、加えて崩落箇所の測量作業における安全確保も行うことができた。
 当技術を使用することにより、土量配分計画等も正確かつ迅速に行うことができ、当工事全体の進捗を加速させることができたと考える。
 本工事ではそのほかにも、3Dガイダンスシステム「スマートコンストラクション・レトロフィット」やSMART CONSTRUCTION Fleetを活用することで、土砂積込み時ペイロードメーターによる無駄のない積込みによって土砂運搬作業の効率の向上と運行管理をPC上で一元管理することが可能となり、効率よく工事を進めることができた。今後も最新技術を積極的に活用し、能登の復旧復興を進めていきたい。


▽工事名=R5能越道市ノ瀬地区道路改良その6工事
▽活用企業=南建設
▽開発企業=福井コンピュータ
 
 

オンライン診療システム

◆労働環境改善で復旧復興に貢献

吉光組副社長
吉光成寛氏

 震災直後から復旧作業員の資材調達・宿泊所確保、そして労働環境改善に奔走する中で、被災地内で作業しなければならない本工事でもDX技術を利用した医療サービスの必要性を痛感したことなどから、復旧工事内の全職員や作業員への医療サービス提供を目的に一般社団法人建設ヘルステック協会を設立し、建設業に特化した「建設ヘルステックオンライン」を構築した。本システムは従来のオンライン診療システムとは違い、診療時間の予約制から先着順となっており、現場での急な体調不良や発熱でもスマートフォンからすぐに東京のクリニックに接続され、医師の診察を受けられる。労災保険にも対応しており、現場作業中の頭痛や虫刺され、ストレスや熱中症の初期症状でも受診可能である。さらに「AIナース」機能が搭載され、AIとチャット形式でやり取りし、現場作業員でも簡単に問診票が作成可能な仕組みとなっている。また高血圧や糖尿病などの慢性疾患で服薬が欠かせない人には受診後に薬を自宅へ配送(無料)したり、処方箋を希望の薬局へファクスし、仕事帰りに受け取ることができ、県外のかかりつけ医に戻らずに復旧に専念できる。
 当初は能登復旧のためのシステムだったが、今では全国の過疎地域や中山間地域の工事現場でも利用されるようになり、人手不足の他業種からもシステム導入の動きが出ている。今後も能登復旧作業員を縁の下から支え、迅速な復旧復興に貢献するとともに、建設業界の工事現場の労働環境改善や従事者のウェルビーイングを目指していきたい。




▽工事名=R6能越道 穴水道路復旧その2工事
▽活用企業=鹿島・吉光・能登JV
▽開発企業=建設ヘルステック協会

 
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