広島県は、2026年度建設工事等の入札・契約制度の改正の概要を公表した。第3次担い手3法の全面施行などの環境変化を踏まえながら、県の現状・課題に即して見直し、予定価格の事後公表拡大、ダンピング(過度な安値受注)対策強化、週休2日や猛暑対策の取り組み拡大などを行う。一部を除き6月から運用を開始する。
主な取り組みでは、工事関係の予定価格の事後公表拡大について、これまでの設計金額9000万円以上の土木一式、それ以外の同1億円以上から「9000万円以上の全業種」に見直した。
ダンピング対策の強化では、材料費などの記載がない工事費内訳書に対する取り扱いの厳格化を図る。内訳書の様式を改正し、材料費などの記入欄を追加した上で、記載がない場合は原則として失格として取り扱う。また、直接工事費が官積算の97%を下回る者に対する労務費ダンピング調査の実施、適正な労務費確保、行き渡り促進のための契約約款などへのコミットメント条項導入などを推進する。
週休2日の取り組みは、全ての建設工事を対象とするほか、請負対象設計金額3億円未満の工事や地域維持業務は月単位の週休2日、同3億円以上の工事は「完全週休2日(土日)適用工事」「完全週休2日交替制工事」とし、いずれも原則、発注者指定型で実施する。
建設キャリアアップシステム(CCUS)活用工事は、現行の3億円以上の発注者指定型から、「1億2000万円以上の発注者指定型」と「1億20000万円未満の受注者希望型」に拡大。ICT活用工事も土工(1000m3以上)で施工規模(施工量、請負対象設計金額)に応じて発注者指定型の対象を拡大するほか、のり面工の対象工種に「落石雪害防止工」、地盤改良工の対象種別に「バーチカルドレーン工」と「締固め改良工」を追加する。
猛暑対策にいては、原則、全ての屋外工事を対象に猛暑日、降雨と降雪を考慮した工期延長を行う。費用については工期延長日数に応じて「工事における工期の延長等に伴う増加費用の積算」により積み上げ計上する。また、猛暑時間の施工回避も行う。作業の開始時間や終了時間を発注者と協議して設定できることとし、作業時間の短縮を補うための工期延長はできるが、現場維持のための費用計上は行わない。対象機関は6月1日から9月30日まで。
制度改正の内容は次のとおり。
〈工事関係〉
▽予定価格の事後公表の拡大▽ダンピング対策の強化▽地域状況を踏まえた入札参加要件などの緩和▽建設工事などにおける週休2日の取り組みの推進▽快適トイレ設置工事の取り組みの推進▽CCUS活用工事の試行拡大▽ICT活用工事の拡大▽総合評価方式の評価項目の見直しなど▽工事成績条件付と災害実績条件付一般競争入札の対象拡大▽遠隔臨場実施工事の拡大▽遠隔臨場による実施検査の試行▽デジタルデータを活用した鉄筋出来形計測に関する試行▽猛暑対策の取り組み拡大▽県内建設業者の事業承継等促進支援措置の延長など。
〈業務関係〉
▽管理技術者の兼務条件の見直し▽年間平均実績高要件の見直し▽総合評価方式の評価項目などの見直し▽BIM活用業務の拡大。
