日本型枠工事業協会(三野輪賢二会長)は型枠大工と型枠解体工の「労務費+歩掛」を6月にも公表する。また会員企業に限定して、「標準労務に基づく6つの躯体種別の材工一式単価目安」と題した、一般的には複合単価と呼ばれる全国各地の材工一式単価の情報提供も進める。調査結果に基づいて提供するのは11都道府県の6躯体種別の計66に及ぶ複合単価。22日、総会後に開いた理事会で決定した。
昨年12月に全面施行された改正入札契約適正化法(入契法)により、全ての公共発注者は、▽材料費▽労務費▽法定福利費▽建退共掛金▽安全衛生費--の5項目の内訳明示を応札者から受け取り、その内容について確認・対応することが義務付けられている。
日本型枠は、構築済みの「標準見積書作成システム」により、元請けが発注者に提示する5項目の内訳明細に対応しているが、一般的な見積もりの複合単価でも新ルールに対応して使えるようにした。
また、改定したシステムを全ての会員企業が使えるように、使い方の問い合わせにAI(人工知能)が回答する枠組みを導入するほか、標準見積書作成手順を動画で確認できる取り組みも開始する。これらは全て会員企業限定。
「労務費+歩掛」を今後、対外的に公表する一方で、会員企業に対してはさらに細かく地域ごとの平均的単価の情報を提供していくのは、発注者、注文者、元請け、下請けなど建設工事に携わる全ての利害関係者にとって、「労務費の基準(標準労務費)」という新たなルール導入で、見積書と内訳明示という二つのキーワードの重要性が一気に高まっていることが背景にある。
改正建設業法と改正入契法の全面施行から5カ月。内訳明示の取り組みは、鉄筋工事業界でも始まっている。主要躯体3職種のうち2職種団体が専門工事業界をけん引する格好で、新ルールに対応した新たな見積書と内訳明示への取り組みを始めたことになる。
