茨城県病院局は、県立中央病院(笠間市)と県立こども病院(水戸市)を統合した新たな拠点病院の整備に向けた基本構想素案をまとめた。新病院の病床規模は570床程度とし、総事業費は950億円を想定する。このうち直接工事費は760億円と試算した。2026年度内に基本構想と基本計画を策定し、27年度から基本設計に着手する。建築工事を経て、34年度までの開院を目指す。
23日に県庁で開いた新県立病院整備検討委員会(委員長・松﨑信夫茨城県医師会長)の中で素案を報告した。総事業費は他県の建設事例を参考とし、施設整備計画の検討を進める中で工事費の抑制に取り組む考え。今後、素案を県議会に報告し、基本構想を策定する。
新病院の基本方針や目指す病院像には▽がんセンター機能の強化▽小児・周産期拠点機能の強化▽救急機能の整備▽がん・小児・周産期以外の高度急性期機能の整備▽県立拠点病院としての役割の強化▽経営基盤の強化▽持続的な医療提供体制の強化ーーの7項目を掲げた。
がんや脳卒中、心筋梗塞などの心血管疾患、糖尿病、精神疾患の5疾病のほか、小児や周産期、救急、災害、へき地、新興感染症の6医療事業に対応する。
建設候補地は、笠間市小原地区、水戸市三湯町地区周辺の敷地約16ヘクタール。
県は26年度当初予算で、新県立病院整備の建設用地の測量調査や取得費として、26ー31年度を期間とする債務負担行為限度額32億3000万円を設定済み。茨城県土地開発公社に用地の先行取得などを委託し、公社が取得した用地を病院局が再取得する。
水戸保健医療圏には県立中央病院、県立こども病院、水戸協同病院、水戸済生会総合病院、水戸医療センター、水戸赤十字病院の6病院がある。同規模程度の病院が複数存在し、高度急性期病床の不足や建物の老朽化などが課題となっているため、6病院を県立と公的の二つの拠点病院を中心とした病院群に再編する。県立の拠点病院を先行して検討し、公的4病院の統合や機能分化に向けた協議を加速させる。
新病院基本計画等策定支援業務は、シップヘルスケアリサーチ&コンサルティングが担当している。
