国土交通省は、都道府県と連携して市区町村発注工事での猛暑対策の導入を後押しする。国交省の調査によると、都道府県の3割が管内市区町村に対して猛暑対策導入への働き掛けをしていないと回答。既に働き掛けをしている都道府県の事例を共有し、取り組みを促す。19日まで開催している2026年度上期ブロック監理課長等会議の主要議題に盛り込んだ。
会議に先立ち国交省が実施した調査によると、工事での猛暑対策の導入を管内市区町村に働き掛けていた都道府県は33団体、特に働き掛けず市区町村の自主性に任せていたのは14団体だった。
具体的な取り組みを見ると、北海道は入札契約適正化に向けた説明会、新潟県は公共事業執行円滑化協議会、島根県は発注者協議会などを通じて市町村に猛暑対策の導入を呼び掛けていた。
兵庫県は市町の首長や関係幹部向けにキャラバンを実施し、猛暑対策を講じるよう要請。京都府は、府で使う特記仕様書の標準例を市町村と共有し、取り組みを促していた。
長野県は建設事務所ごとの具体的な取り組みと費用をまとめた熱中症対策の事例集を作成し、県のウェブサイトで周知している。
入札契約適正化法に基づく25年度の実態調査によると、都道府県・政令市のほぼ全ての団体が工期設定で猛暑日を考慮していたのに対し、市区町村は約2割にとどまる。取り組みが遅れがちな市区町村に対する働き掛けを強め、公共工事での猛暑対策を浸透させていく。
調査では工事での熱中症対策にかかる経費計上の有無も確認した。都道府県は46団体、政令市は19団体とほぼ全ての団体で実施していた。
そのほか、静岡県では就業時間を前倒しするサマータイム導入工事を25年7月から実施。高知県も午前11時から午後2時を原則作業休止とするクールワークタイムの実施要領を25年3月に策定している。
群馬県は猛暑日の実績に基づき工期延長などの協議手続きを効率化するアプリを開発し、業務負担の軽減につなげている。
