国際航業は、自然言語による指示だけで衛星データなどの空間情報を解析できるAI(人工知能)アプリ「KKC Satellite Analyst」を開発した。GIS(地理情報システム)やデータ処理に関する専門知識がなくても、AIエージェントがデータの選定から解析手順の策定、GIS操作、マップ出力までを自律的に実行する。利用者が日本語で解析したい内容を入力すると、AIエージェントが必要なデータや解析方法を判断する。作業時間の削減効果や、クマ出没予測への活用などが期待される。
アプリは、同社の空間情報プラットフォーム「Geozen(ジオゼン)」上で稼働する。ジオゼンは、AI機能の実装や空間データ連携、システムの開発・運用を支援する機能を備えており、地域や企業ごとの課題に応じた地理空間ソリューションの社会実装を後押しする。
同社によると、これまで空間情報の解析には専門的なGISスキルが必要で、限られた専門職員に業務が集中していた。データ整理からレポート作成まで数日から数週間を要するケースもあり、現場での迅速な意思決定や施策への反映が課題となっていたという。
アプリの活用で、専門知識を持たない職員や多様な職種の担当者でも、自然言語で指示するだけで、解析結果を得られるようになるのが特長だ。作業時間を大幅に削減して迅速な意思決定を支え、これまで衛星データや空間情報の活用が進んでいなかった業務領域への展開も推進することが期待できる。
具体的な活用例として、過去のクマ出没履歴と衛星データを組み合わせた「クマ出没予測マップ」を開発し、 27、 28日に千葉市の幕張メッセで開催される 「地方自治情報化推進フェア2026」でデモンストレーションを実施する。
今後は、同社が蓄積してきたコンサルティングの知見をRAG(検索拡張生成)技術などに組み込み、27年度中のサービス化を目指す。導入する企業や自治体の業務に合わせたAI活用システムの構築支援にも取り組む。
同社は、「長年培った空間情報技術とAI技術を掛け合わせることで、自治体や企業のデータ活用の裾野を広げ、社会のDX(デジタルトランスフォーメーション)やGX(グリーントランスフォーメーション)を推進していく」としている。
