【子どものための図書館】安藤忠雄氏設計「こども本の森」開館へ向けて第2弾講演会 | 建設通信新聞Digital

4月27日 土曜日

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【子どものための図書館】安藤忠雄氏設計「こども本の森」開館へ向けて第2弾講演会

 建築家・安藤忠雄氏の呼びかけで、大阪市の中之島公園内に整備する図書館「(仮称)こども本の森 中之島」の開館に向けた連続講演会の第2回講演が11日、大阪市役所で開かれた。今回は霊長類研究の世界的権威である山極壽一京大総長が「ぼくはこうしてゴリラになった」と題し、ゴリラの生態について熱く語った。さらに、安藤氏と吉村洋文大阪市長も登壇し、施設建設に対する協力を呼びかけた。小中学生とその保護者約200人が参加し、熱心に聞き入った。

子どもに囲まれて記念撮影する(右から)安藤氏、山極総長、吉村市長

 冒頭、吉村市長は「安藤先生と、子どものための図書館を中之島につくろうとしており、ぜひ皆さんにも楽しんでもらえるようにしたい」とあいさつした。安藤氏も「自然とゴリラと人間の生活について、話していただけるめったにないチャンスなのでぜひ聞いてほしい。わたしも楽しみにしている」と述べた。
 山極総長は、ゴリラの生態について「凶暴だと長年思われていたが、実際はやさしい動物だ。胸を叩くのは、威嚇ではなく自己主張の表れ」と分かりやすく説明し、最後に「本を読み、想像力を働かせ、夢を持ってください」と締めくくった。
 講演を聞いた子どもたちから活発な質問が出されたほか、参加者と山極総長、安藤氏、吉村市長による記念撮影も行われた。
 こども本の森は、大阪市が市立東洋陶磁美術館の東側敷地を提供し、寄付募金によって建設される。安藤氏が設計を担当し、2019年夏の完成を目指す。
 連続講演会は、文字・活字文化推進機構、こども本の森設立記念講演会実行委員会と、大阪市が主催、子どもたちに本や芸術の素晴らしさを伝え、開館の機運を醸成するため、趣旨に賛同した著名人を講師に招いている。第1回は6月に開催された。次回は19年4月に行う予定だ。

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