【大規模プロジェクト相次ぐ】兵庫県・神戸市・明石市など 県内で庁舎整備の動きが活発化 | 建設通信新聞Digital

4月29日 月曜日

公式ブログ

【大規模プロジェクト相次ぐ】兵庫県・神戸市・明石市など 県内で庁舎整備の動きが活発化

 兵庫県内でも庁舎整備の動きは活発だ。県では県庁舎再整備基本計画策定に向けて準備を進めているほか、神戸市も市役所再整備事業のマーケットサウンディングの手続きを進める。明石市は基本・実施設計業務の公募型プロポーザルを公告した。

 兵庫県は、県庁1号館と別館、西館の跡地に新庁舎を建設し、神戸総合庁舎と生田文化会館、旧社会福祉研究所、東側の県庁2号館と議事棟、兵庫県民会館の各跡地を「にぎわい交流ゾーン」とし、新県民会館を整備するとともにホテルなどの民間活用を図る元町山手地区再整備事業を進めており、このうち県庁舎再整備基本計画素案を5月下旬、8月下旬に計画を策定する見込み。

兵庫県庁の施設断面構成イメージ


 新庁舎は現1号館南側に28階程度延べ6万㎡の行政棟、南駐車場敷地に議会棟を整備する分散型で、規模は行政棟が28階建て程度を想定し延べ6万㎡、議会棟が同1万3000㎡で、継続使用する3号館を合わせた総延べ床面積は9万7800㎡となる。基本計画策定支援業務を隈研吾建築都市設計事務所・昭和設計・ウエスコJVに委託している。建設地は神戸市中央区の元町山手地区。

 神戸市は本庁舎2号館再整備に向け、マーケットサウンディングの手続きを進めている。官民連携事業として推進するために事業の市場性や参画意向を確認する。サウンディング後は2021年度上期から21年度早期に事業者選定を行い、21年度から23年度に設計、25年度以降の完成を目指す。定期借地権方式により民間事業者が建物を整備し、行政機能と音楽ホールは市が買い取りまたは賃貸により使用する。

 現在の庁舎は1957年に8階建ての本庁舎として開庁したが、95年の阪神・淡路大震災で6階部分が崩壊。6~8階部分を撤去し、5階建てとして使用している。基本計画によると、新施設は延べ1万5000㎡の行政機能(庁舎)、7000㎡の文化創造・発信機能(客席数800席程度の音楽ホール)、1万4000㎡の民間によるにぎわい施設などを現地に整備する。基本計画策定支援業務は日本総合研究所、事業者公募要領・要求水準書作成等支援業務はPwCアドバイザリー・日総建JVが担当している。建設地は中央区加納町6-5-1。

 明石市は設計者選定のプロポーザルを4月28日に公告した。21年度中に設計をまとめ、25年度の完成を見込む。事業手法は基本・実施設計は一括で、設計と施工は分割とする従来方式を採用する。

 新庁舎は同市中崎1-5-1の現地での建て替えとなる。複数棟ある現庁舎を1棟に集約する。全体敷地2万4000㎡のうち半分に新庁舎を建設し、規模は延べ2万2600㎡に抑える方針だ。

建設通信新聞電子版購読をご希望の方はこちら