【木質環境の効果検証】日建設計の簡単組み立て可能な木質ユニット 徳島県庁に本格設置 | 建設通信新聞Digital

4月29日 月曜日

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【木質環境の効果検証】日建設計の簡単組み立て可能な木質ユニット 徳島県庁に本格設置

 日建設計が開発した、簡単に組み立て可能な木質ユニット「つな木」が、全国で初めて徳島県庁のオフィス内に本格設置された。同社は県と共同で使い勝手や木質環境による効果を検証し、木材活用の活性化と日本の森林保全への貢献を目指す。

完成したつな木のワークプレイス


 「つな木」は、小径の材木で簡単に組み立て・解体・移設できる木質ユニット。日建設計の「チームNikken Wood Lab」が、日本の森林保全に欠かせない木材活用の促進を目的に開発した。基本ユニットは、角の無垢材とクランプと呼ばれる接合部材、移動用の車輪で構成し、30分程度で簡単に組み立てることができる。デスクや棚、ベンチなど、さまざまな用途で活用できる。

 オフィスのほか、新型コロナウイルス対策として、医療現場で一時的に診察室や病室を増設するための仮設医療ブースなどでの活用、他業種とのコラボレーションによる商品化計画も検討している。県庁ではスマート林業課プロジェクト推進室に、個人席11台、会議席(4人席)1台、棚2台の計14台を県職員と徳島県木材協同組合連合会が協力して組み立て、6月に設置した。

 設置フロアの半分は従来の非木質空間が残る。日建設計は県の協力を得て、木質空間と非木質空間それぞれのメリット・デメリットを検証し、物理的・精神的な影響などを探る実証実験を検討している。

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