太陽工業は、高性能フッ素樹脂膜材「ETFEフィルム」を使ったヨットセイルを開発した。従来製品と比べ軽量で安全性も高いことから、今後製品化に向けた動きを加速させる。
　同社の有志によるプロジェクトチームが開発に当たった。2016年末にプロトタイプが完成。実証を重ねた上で7月に大阪府田尻町で行われた「海の日」関連イベントでお披露目された。
　「ザイロン」繊維などを用いた従来型のセイルと比べ、3―4割の軽量化を実現。通常の布とは異なり破れても裂け目が広がりにくく、透明で視界を遮らないといった利点も備えている。今後は関心を示すパートナー企業を探しつつ、レジャー志向のユーザーを対象とした製品化に向け、販売方法や価格を模索していく方針だ。
　ETFEフィルムは軽量性や耐用性のほか複層ガラスと同等の遮熱・断熱性能を備えるなど膜屋根としての利点をもつことから、同社はETFEフィルムの普及に積極的に取り組んでいる。

建設通信新聞の見本紙をご希望の方はこちら