
数年前、とある製造業向けコンサルタントと話す機会を得た。著書を読むと素人目にも察せられるほど突っ込んだ内容で、会った際に思わず「ここまで手の内を公開して大丈夫ですか」と聞いた◆すると「執筆時は迷ったが、出版後は詳しく書いてよかったと思う」とのこと◆「どのようなノウハウを持つか著書として公開したことで、フィードバックを得る機会が増え、ノウハウの改善につながった利点が大きい」という。食品メーカーなどでよく聞く企業秘密とは事情が違うようだ◆建設関連特許はどちらに近いだろう。業界全体の技術開発投資効率化のためとして、清水建設が保有特許を一定条件で社外に開放する取り組みを1日から始めた。これが個社の技術開発にも好影響をもたらす可能性があるという面でも注目している。