小田原市/費用低減へ対話調査/水産市場再整備基本構想に反映 | 建設通信新聞Digital

12月11日 木曜日

関東・甲信越

小田原市/費用低減へ対話調査/水産市場再整備基本構想に反映

 神奈川県小田原市は、現地建て替えを計画する水産市場再整備基本構想の作成に向け、サウンディング(対話)型市場調査を実施する方針を固めた。建設費が高騰しているため、建設コストの低減や管理運営費を最小化するための事業手法やアイデアを聴取する。近く募集を始め、2026年4月中旬に調査結果を公表する予定だ。これを反映させるため、基本構想の策定時期は26年3月末から26年度半ばに変更する。
 構想のたたき台によると、施設は3階建てを想定し、規模は延べ4890㎡-5384㎡を見込む。建設費は約38億-約40億円と試算する。22年度単価ベースの約32-34億円と比較すると約18%の上昇となっている。建設費の高騰に伴い、市場利用者が負担する市場使用料の大幅増加、さらには市場利用の減少が見込まれるため、建設費を低減し管理運営費を最小化する手法を検討する。
 調査では、市場関係者や建設業、ビルメンテナンス事業者から持続可能な市場運営実現に向けた事業提案を受け付ける。既存の市場運営を継続しながら現在地で建て替えるための技術提案も求める。26年2月に対話聴取し、3月中旬までに調査結果をまとめる見通し。
 既存施設の規模は延べ7341㎡。1968年に完成した。老朽化とともに耐震性能が不足し、衛生管理面でも課題を抱えている。所在地は、早川1-10-1の敷地約1万5000㎡。建築面積は約3000㎡。
 「小田原市公設水産地方卸売市場再整備基本構想策定支援業務」は、漁港漁場漁村総合研究所が担当している。