現場から・丸藤シートパイル茨城工場に新ライン | 建設通信新聞Digital

1月28日 水曜日

企業

現場から・丸藤シートパイル茨城工場に新ライン

羽生社長
所々にさびや汚れが見えるリース返却品
自動で塗装・乾燥・集積処理される
【覆工板メンテ自動化】

 3月に創業100年を迎える丸藤シートパイルが、工場改革を進めている。見据えるのは、次の100年。メンテナンスの自動化を柱に、持続可能な工場運営を進める。この中心となる「覆工板自動整備ライン」が1月、茨城工場で本格稼働を始めた。羽生成夫社長は2025年12月、新ラインを前に「オートメーション化を進め、人手不足を克服する」と設備投資の意義を語った。
 自動化の対象となった覆工板は、地下工事で仮設道路の床板として使われる資材。1体の重量は400-600㎞に及ぶ。
 同社によると、こうした重仮設資材のメンテナンスは作業負荷が高く、保守整備の人手不足が深刻だという。
 現場から返却された覆工板は、汚れやさびを落とし、塗装を吹き付け直して再び出荷する。従来はこれらを人の手で行っていた。ただ、工程の途中には表裏を反転させる作業もあるため、危険が伴う。
 新ラインでは、返却品をラインに載せれば、ケレン、塗装、乾燥、集積までを機械が自動で処理する。人が関わるのはラインの入り口と出口のみ。生産性は、従来の5人一組で70体から、2人一組で100体へと向上した。
 供給面でも効果が出ている。太刀川聡明工場統括部長によると、従来は塗装後の製品を屋外で乾燥させていたため、「梅雨時期は生産計画が立てにくかった」という。整備後の製品が風雨にさらされてさび、手戻りが発生することもあった。現在は乾燥を終えた状態でラインから出てくる上、新設した建屋内に整備品を大量に保管できるようになった。
 羽生社長は、自動化によって作業負荷の軽減と安定供給の両立を図る考えで、「まずは安全に働ける環境を整えることが重要だ」とし、設備投資を通じて工場運営の質を高めていく構えだ。