関東地方整備局(橋本雅道局長)と建設産業専門団体連合会(建専連、岩田正吾会長)、建設産業専門団体関東地区連合会(関東建専連、石黒靖規会長)による意見交換会が7月7日、さいたま市のホテルブリランテ武蔵野で開かれた=写真。労務費の基準(標準労務費)の実効性確保、猛暑日における夏季休工、建設キャリアアップシステム(CCUS)カードリーダー設置促進などを議題に意見を交わした。建専連側から専門工事業の実情を踏まえた問題提起がなされたのに対して、整備局は関係機関と連携して対応していくなどとした。
冒頭、あいさつに立った岩田会長は「ダンピングを防ぐためにも『労務費に関する基準』に含まれる技能労働者の雇用経費を適正に確保する必要がある」と指摘した上で「制度が絵に描いた餅にならぬように価格競争ではなく質での競争へと流れを変えていただきたい」と訴えた。熱中症対策として建専連の提唱する「建設業の夏休み」に触れながら「職人の命を守る対策として猛暑日での作業休工の試行や工事発注について前向きな検討をお願いしたい」と要請した。
石黒会長は「今後の施策や現場改善につながる実りある議論を進めたい」と語った。
これを受けて橋本局長は「担い手確保や処遇改善など業界に課せられた問題について知恵と技術で乗り越えていきたい」と述べた。
建専連は、標準労務費が元請け下請け間の契約や見積もりで適正に反映され、「改訂した標準見積書の活用による現場での確実な定着が重要」と強調。標準労務費や標準見積書の活用について周知・啓発の徹底と民間工事を含めた全ての現場における労務費の確実な反映に向けた監視・指導の強化を求めた。同局は、関東甲信ブロック監理課長等会議や関東ブロック発注者協議会などの場を通じた公共発注者への情報提供を進めるほか、民間発注者に対しても建設Gメンの活動や「説明会・講習会などをはじめ、さまざまなチャンネルを通じた周知啓発を図る」と応じた。
猛暑下における労働環境の改善について建専連は、直轄工事での夏季休工の試行のさらなる拡充と、効果や課題の検証を通じた業界全体への波及に向けた検討を要望した。同局からは、猛暑対策サポートパッケージに基づき、熱中症対策費用の計上、受発注者間協議での猛暑時間帯の作業回避など業界の意見を踏まえながら制度改善を進めていく方針が示された。
CCUSカードリーダーの設置状況については登技能者登録者数、事業者登録数が順調に推移している一方、地方での設置が遅れていると指摘。民間発注工事を含めたカードリーダー普及促進を求めた。同局は、工事成績評定での加点制度や対象工事の拡大、カードリーダー設置費用の発注者負担などの支援策を紹介。民間工事でも説明会などを通じて利用拡大の働き掛けると応じた。
